各地の話題 2006


■奈良県平群町

町民の健康増進へ、4月から、がん検診などに助成
 奈良県平群町は町民の健康増進のため、従来の人間ドックに加えて、脳ドック、がんドック検診にも助成することを決めました。国民健康保険の被保険者が対象。今年4月1日から実施します。3月号の町広報やホームページに掲載し、町民へのPRに力を入れています。

 町議会公明党の窪和子議員が昨年6月議会で取り上げたほか、町内の公明党員でつくる「平群健康増進を考える会」(福田恵子代表)が署名運動を展開。昨年12月、中筋弘町長に要望書を手渡し早期実施を求めていました。

 対象は40歳以上の人で、日帰りコースが2万円、1泊コースは3万円を助成。同町ではこの助成事業拡大によって、病気の早期発見、生活習慣病の予防などを図り、医療費の抑制にも結びつけていきたいとしています。

 なお脳ドックではMRI、脳血管撮影などの検査が、また、がんドックでは内視鏡、腫瘍マーカーのほか、窪議員や「考える会」が強く求めていたPET(陽電子放射断層撮影)検査も行われます。

<2006年3月>
     


■愛知県西春町

駐車場に「ハート・プラス」、健康ドームに内部障害者用の表示
 外見から分かりにくい内部障害者への社会的な理解を広げ、支援する取り組みが各地で進められています。

 愛知県西春町では、町民の体力づくりの新しい拠点として今年2月にオープンした「西春健康ドーム」に内部障害者用の駐車スペースが設けられ、話題を集めています。

 同スペースには、同障害者の団体が啓発用に作成した独自マーク「ハート・プラス」が、身障者用スペースであることを示す車イスマークと同じように白色で表示されています。同マークは、身体内部を表す「ハート」に思いやりの心を加えるという意味の「プラス」をデザインしたものです。公共の場では、昨年の愛知万博会場で初めて使用されたのを皮切りに各地の行政窓口などに掲示されるケースが増えていますが、駐車スペースでの使用は全国的に珍しいです。

 内部障害者とは、心臓や呼吸器、腎臓、ぼうこう、腸などの内蔵機能の障害によって社会での日常活動が著しく制限されている人で、身体障害者手帳の交付を受けた人たちをいいます。同町では、約800人の身体障害者のうち、内部障害者は約200人と、4分の1を占めます。

 町議会公明党の塩木寿子議員は、2005年12月定例会一般質問で、内部障害者が障害者用の駐車スペースに車を止めようとしたところ、警備員に注意された事例などを取り上げ、「ハート・プラス」マーク表示板の設置や啓発に取り組むように要望していました。町は、今回の駐車スペースへの表示とともに、今年1月号の町広報で同マークを紹介し、町民に理解を広げています。

<2006年3月>

「ハート・プラス」マークが表示された内部障害者の駐車スペースを視察する塩木(左)、海川恒明の両議員


■山口県和木町

子どもたちに平和のメッセージを残そう!
――女性党員らが被爆証言集を発刊
20人の封印された体験取材
 “次世代の子どもたちへ平和のメッセージを”――山口県和木町の公明党女性党員を中心とした「野菊の会」(神園静美代表)は、被爆60年の昨年暮れに平和文集『今だから語る被爆60年の想い』を発刊。父母や教育関係者の間で話題を呼んでいます。

 同文集はA4判で27ページだて。61歳から94歳までの男女20人が、自身や家族の被爆体験をつづりながら、平和の尊さを切々と訴えています。

 同町で党行政区委員を務める神園さん(69)は昨年春、党員の竹下キサ子さん(72)に、子どもたちに被爆者の証言を継承しよう、と持ち掛け、「野菊の会」を結成。若い世代の西山紀文さん(45)と野脇真由子さん(41)も参加した。幸運にも趣旨に賛同した被爆者に巡り合い、町内の被爆者の掌握が次々と広がりました。

 4人のメンバーが、本格的に証言の聞き取り調査に入ったのは昨年9月から。2人1組になって被爆者宅を訪問し、平和文集の意図を説明しながら、被爆体験の聞き取りや手記を依頼した。10月末までに20人の聞き取り調査を終え、11月から原稿起こし、ワープロ打ち、製本作業をやり抜き、12月上旬に発刊しました。

 証言集の一遍、一遍には、「私達を待っていたのは、この世の地獄でした。男か女かさえ判らない人間の全身が真っ黒に焼け爛れ、目と口だけが赤く見える人達が並んで……」(74歳、女性)、「血まみれで片方の目玉が飛び出ている人、死んだ赤ん坊を抱いて呆然と立っている婦人」(76歳、女性)などと、凄まじい迫力のメッセージが詰まっています。

 町内には約100人の被爆者がいるが、証言集にまとめたのは初めて。神園代表は「60年という節目の年だからか、家族にさえ話したことのない、封印された被爆体験を語り始めた人もいた」という。100冊印刷され教育委員会、社会福祉協議会、被爆者などへ贈呈されました。

 聞き取り調査に当たった野脇さんは「被爆者の言葉のパワーに圧倒されました」と感動。西山さんは「被爆は過去の他人の事ではない。(平和の問題を通じて)今も私自身とつながっていることを実感した」と語りました。

 神園代表は「“平和の党・公明党”の党員として、原爆の記憶を風化させることなく、子どもたちに継承できたことがうれしい」と笑顔をほころばせていました。

<2006年3月>

平和文集「今だから語る被爆60年の想い」発刊を喜び合う神園代表ら(左から2人目)


■鳥取県米子市

女性消防団を結成。独自の視点から防災支援
 鳥取県米子市の市消防団は2月12日、女性の視点を取り入れた防災体制の確立をめざし、女性消防団を結成しました。同日行われた辞令書交付式では、奥田山治・同市消防団長から16人のメンバーに辞令書が交付された。式典には、公明党の原紀子、安木達哉の両市議が出席し、誕生を祝いました。

 同消防団は20代から50代の女性たちで構成。直接、消火活動に加わることはないが、火災予防週間での広報活動や消防団行事の運営、防災訓練への参加などで活躍します。

 災害時は避難経路への誘導支援や防災情報の提供役も担い、女性ならではの被災者支援が期待されています。

 3月11日に行われる「米子市消防団・米子消防署合同消防演習」が初仕事となり、担当の市総務課は「大火災を想定した訓練になり、女性消防団には応急手当てなどで活躍してもらえるよう、計画を検討している」と語っています。

 公明党の原市議は2005年9月の市議会定例会で、2000年の鳥取西部地震時に被災者支援を担当する女性の数が少なかったと指摘し、女性の視点を踏まえた防災体制の確立を、市に強く求めていました。

<2006年3月>

独自に結成された女性消防団の辞令書交付式


■名古屋市

内部障害者に理解を!――公営交通では全国初の優先席マーク
バス、地下鉄に表示
増設し使いやすさも配慮
 「あれ? マークが一つ増えたよ」――。名古屋市は市バスと市営地下鉄の優先席マークのデザイン・色を一新し、全国の公営交通では初めて、内部障害者の表示を導入した。また、これに併せて市バスの優先席を約2倍に増やすとともに、地下鉄の優先席も大幅に増設。いずれの整備も2月1日までに全車両で完了しました。これらのバリアフリー施策は市議会公明党の西尾たか子議員の提言が実ったものです。同議員は1月30日、小林祥子、木下優、金庭宜雄議員とともに、地下鉄車両の優先席マークを視察しました。

 内部障害者とは、心臓や腎臓、呼吸器、ぼうこう、腸などの機能の障害により、社会での日常活動が著しく制限されている人で、障害の度合いによって身体障害者手帳の交付を受けている人たちのことです。同市の身体障害者数は2004年度末現在、7万2767人。このうち、内部障害者は2万1502人で、29・5%を占めています。市内人口比でも1%に上ります。

 しかし、外見から障害があることが分かりにくいため、社会的認知度が低いのが実情で、バスや電車の優先席に座ると周囲から冷たい目で見られるケースも少なくありません。このため、同障害者の有志で結成された「内部障害者・内臓疾患者の暮らしについて考えるハート・プラスの会」は啓発マーク「ハート・プラス」を作成。これは身体内部を表す「ハート」に、思いやりの心を加えるという意味の「プラス」をデザインしたものです。公共の場では昨年の愛知万博会場で初めて使用され、理解を広げる試みが少しずつ前進しています。

 今回、市バスと地下鉄に導入された新しい優先席マークには、この啓発マークと同じように「ハート」をデザインした図柄が従来の4種類(高齢者、妊婦、子ども連れ、身体障害者)に付け加えられ、5番目の表示に。マークの下に「内部障害や病気のお客様もご利用ください」との言葉を入れ、体調が優れない場合も気軽に利用できるように配慮しています。またこれまで水色だったマークの色は、オレンジ色を取り入れ、明るいイメージに。

 一方、優先席の増設は市バスが現行2席を3〜5席に増やし、これまで1027車両で2026席の優先席が3970席(1・96倍)に。また地下鉄の優先席は、1車両2シート(6席)に増設。特に東山線、名城線、名港線では優先席が各車両1シート(3席)だっただけに、2倍になります。また増設後の優先席は、ほぼ全線の各車両で、連結部側の位置に統一され、どの車両に乗っても分かりやすく、利用しやすくしました。

 西尾議員は、昨年6月定例会一般質問で、市バスや地下鉄の優先席に内部障害者の表示を追加してはどうかと提言。優先席の増設も要望していました。なお、このときの答弁で市側が明らかにした「障害者理解のための手引書」や「障害者福祉のしおり」の中で内部障害を紹介する取り組みもこのほど実現しました。

<2006年2月>

地下鉄車両の優先席マークを視察する
(右から)西尾、木下、金庭、小林議員
デザインが一新された優先席マーク。
右端が内部障害者の表示


■愛知県三好町

親子の交流大切に――「母子通園ルーム」が好評
 親子の交流を大切に――愛知県三好町の町立明知幼稚園内にある母子通園ルーム「ふたば」(2005年8月スタート)が子育て奮闘中のお母さんから喜ばれています。同園では、今月から空き部屋を活用するなどサポート体制を強化しました。

 同ルームは、さまざまな障害や発達が遅れている乳幼児が対象。週1〜2回、親子で通園してもらい、他の親子と一緒に体操したり歌を歌うなど楽しい雰囲気の中で、集団生活に適応する感覚を自然に育んでいくのが狙いです。同園によると1月17日現在、通園する親子は38組。曜日ごとに4グループにまとめているが、今月から強化体制で1グループを追加しました。

 近藤二喜子園長は、「最初は不安がって部屋にすら入りたがらなかった子どもが、みんなと一緒に遊ぶようになった」と、その効果を語ります。

 町議会公明党(伊東修子、佐藤幸美の両議員)は議会質問や予算要望などで、発達障害の支援を乳幼児期から取り組むよう推進してきました。

<2006年1月>

担当者から話を聞く(右から)伊東、佐藤の両議員


■大分県日田市

スクールタクシー、兄妹一緒に通学できてうれしい!
保護者ら「悲願叶った」と大喜び
利用条件を高学年にも拡大
 兄妹が一緒に通学でき安心です――。大分県日田市は3学期から、市内八幡町の児童が高瀬小学校に通う際に利用するスクール・タクシーの乗車対象を全児童に拡大、保護者から喜ばれています。同タクシー事業は、小学校が統廃合した22年前に導入された施策。しかし、利用できるのが低学年に限られていたことから、その後の社会情勢の変化も踏まえ保護者の間に利用条件の見直しを求める声が上がっていました。

 対象が拡大されたきっかけは、同市議会公明党の城野禮子議員の昨年12月議会での質問。3人の児童・生徒を持つ那須登美枝さんの思いを訴え、市政に反映させました。始業式の日の10日早朝、同議員は早速、那須宅を訪問。登美枝さんはじめ、同小学校に通う一駿君(小5)、彩香さん(同3)兄妹と一緒に喜びを分かち合いました。

  ◇ ◇ ◇

 「片道4キロの山道を毎日、歩いて通学している息子を思うと、心配で不びん。低学年対象のスクール・タクシーに、高学年生も乗せてほしい」

 八幡町目串に住む登美枝さんが、城野議員の身内を通して同議員に苦しい胸の内を伝えたのは先月上旬。折しも、広島、栃木の両県で下校途中の小学校女子児童が相次いで殺害されるという痛ましい事件が発生していました。

 八幡町は、筑後川の支流・大山川を4キロほど逆上った山村。目串と九膳ヶ畑の2集落があり、児童が通う高瀬小学校までは目串から約4キロ、九膳ヶ畑から約5キロ。その間、民家も街灯もなく暗く寂しい道が通学路に。

 両集落の小学生は、現在6人。これまで、同タクシーを利用できたのは3年生の彩香さんだけ。他の6年生3人、5、4年生各1人は高学年のため、40分から1時間かけて徒歩通学していた。昨年、高瀬小周辺に不審者が出没、臨時の一斉早退を余儀なくされた時も、同タクシーが高学年を乗せることはありませんでした。

 八幡町の児童を対象にした同タクシー制度が導入されたのは、九膳ヶ畑にあった九膳ヶ畑分校が高瀬小に統廃合された1983年4月。市は、4キロ以上の遠距離通学児童の通学条件を緩和するためスクールバスを走らせるには児童数が少ないことから、市単費でタクシー送迎することに決めました。その時の取り決めで、利用対象を低学年に限定。「高学年は体力づくりを理由に徒歩での通学となった」(市教委)。

 しかし、その後の社会情勢の変化もあって、児童の登下校時の事故を心配する声が高まり、保護者らは毎年、市教委に高学年のタクシー利用を認める要望をしてきました。しかし、その都度「取り決めでやむを得ない」と、拒否されてきました。

 先月上旬、相談を受けた城野議員は直ちに諫山康雄市教育長に面会。同タクシーを全児童が使えるよう要請し、直後に開かれた12月議会でも「児童の安全を第一義に考えるなら、学校統廃合時の取り決めを見直すべきだ」と強く迫りました。

 十数年来の悲願が実った3学期初日の10日早朝、目串と九膳ヶ畑両集落には、それぞれ1台のタクシーが。登美枝さんは、タクシーに乗車する兄妹の姿を見ながら「高2の長女が小学校に入学した時からの願いでした。これで登下校も安心。息子も『俺、乗れるの』と大喜びでした」と語り、目を潤ませていました。

<2006年1月>

兄妹一緒のスクール・タクシー通学を喜び合う那須登美枝さん(右から2人目)と城野議員(右端)