妊産婦にやさしい環境づくりを進めるため、埼玉県では「マタニティキーホルダー」【写真と別掲の解説を参照】を無料で配布していますが、県議会公明党の久保田厚子議員の提案もあり、今年度から配布数などが大幅に拡充されることになりました。また3月10日には厚生労働省が、このキーホルダーのデザインを全国統一の「マタニティマーク」に決定したことを発表。二重の喜びの声が関係者から寄せられています。
妊娠初期の妊産婦は、外見では分かりにくいため、満員電車で押されたり、近くでたばこを吸われるなどの苦痛を強いられることが多い。同県では、妊産婦を温かく見守る環境づくりのため、2004年10月から恩賜財団母子愛育会埼玉県支部(島田喜代支部長、以下「愛育会」)を通じて、妊産婦にマタニティキーホルダーが配布されてきました。
しかし、04年度の妊娠届け出が県内で約6万3000人だったのに対して、05年度のキーホルダー配布数は約5000個で、1割にも満たない状態でした。久保田議員は昨年9月の定例会一般質問で、そのような実態を指摘し、「一層の普及活動が必要」と訴え、さらにその場で、知事にキーホルダーを手渡し、重ねて強く要望しました。
これに対して県側は「鋭意努力する」と答弁。その後、キーホルダーの配布を06年度から大幅に拡充することを決定。3万6000個用意するとともに、これまで愛育会のメンバーが個々に手渡してきましたが、市町村の協力も得て母子健康手帳の交付時などに希望者に配布することになりました。さらにキーホルダーの意味を周知するために、ポスターやリーフレットも発行します。
これらに掛かる費用は、県の予算に加えて、愛育会のメンバーや協賛する企業の寄付金などで支えられていますが、このことを聞きつけた企業から連日、協賛の申し出が寄せられています。
先ごろ久保田議員は、愛育会の事務局がある県こども安全課を訪ね、片柳香子事務局長らと意見を交わした。同事務局長は「子育ての原点は、大切な未来の宝物をさずかっている妊婦さんです。どうしたら地域・社会で妊婦さんを見守る環境づくりができるかを考えていく中で、『マタニティキーホルダー』にたどり着いた。そして今回、久保田議員のおかげで、大きく普及に向けて前進した」と述べました。県の担当者も「久保田議員が議会で提案した意味は大きい」と語りました。
埼玉県の愛育会は1944年に結成し、子どもを産み育てる環境づくりに取り組んできた。現在、約1万人の会員が県内で活躍しています。
久保田議員は、“埼玉発”のマタニティマークが全国へ発信されることを喜ぶとともに、「これからも愛育会と協力しながら、公明党の女性議員のネットワークを生かして、一層の普及に努めていきたい」と決意を述べました。
【マタニティキーホルダーとは】
淡いピンク色のハート型。「おなかに赤ちゃんがいます」と書かれていて、母親が子どもを優しく守っている様子がデザインされています。公明党の松あきら参院議員が昨年、委員会質疑で「国の統一規格を」と訴えてきた経緯もあり、厚労省がデザインを公募。1600を超える応募作品の中から、同省は恩賜財団母子愛育会埼玉県支部のデザインを最優秀作品として全国統一マークに決定しました。
<2006年4月>
|
|
|
|
| 県こども安全課を訪ね、愛育会の片柳事務局長(中央)らと意見交換する久保田議員(右) |
|
デザインが全国統一マークに選ばれた“埼玉発”のマタニティキーホルダーとそのリーフレット |