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効果上がる女性特有(子宮頸がん 乳がん)のがん検診クーポン

受診者数が大幅にアップ
「動機はクーポン」が7割超
若い世代の増加が目立つ

  公明党の強力な推進で昨年夏以降、全国の市区町村で配布された女性特有のがん(子宮頸がん、乳がん)の検診無料クーポンと検診手帳――。これをきっかけに検診を受ける人が増えたことなどが調査で明らかになっている。そこで、クーポン事業の効果などを検証するとともに、日本産婦人科医会常務理事で子宮頸がん征圧をめざす専門家会議の実行委員を務める鈴木光明・自治医科大学教授に事業の意義や今後の課題などを聞いた。

 「クーポン対象の検診の伸びが圧倒的に高い」(岩手)、「クーポンにより新規受診者が増えた」(茨城)、「乳・子宮頸がん検診だけは前年より伸び」(兵庫)――。これらは、市町村の委託で集団検診(住民検診)を行う(財)日本対がん協会の各道府県支部から報告された女性特有のがん検診無料クーポンの効果に関するコメントだ。

 こうした効果は、同協会が取りまとめた集団検診の受診者数(各年度4月~1月末実施)を見ても明らかになっている。無料クーポンが配布された2009年度の受診者数は、乳がんで08年度比14・1%増の101万804人、子宮頸がんで同9%増の105万8081人で、平年並みの胃や肺、大腸のがんと比べて、受診者数の伸びは顕著だった【グラフ参照】

 さらに、同協会が各道府県支部を通じて、実際にクーポンを持参して受診した人を対象に行ったアンケート調査では、“検診の無料クーポンが送られてきたから受診した”という回答が75・4%に上った。

 また特に、子宮頸がん検診無料クーポンの対象である20歳、25歳での受診者数の増加が目立っている。同協会の栃木県支部では、20歳の受診者が08年度比36・5倍、25歳で同9・8倍、福岡県支部では20歳で同15倍、25歳で同3・5倍と大きな伸びを見せている。鳥取県支部では、子宮頸がんの細胞診検査を医療機関から委託された実績が20歳で08年度比13倍、25歳で同11倍に増えた。

『鳩山政権、予算を大幅に削減。全額国庫負担を中止、継続を断念する自治体も』

 このように効果が上がる女性特有のがん検診無料クーポン事業だが、鳩山政権は初めて編成した10年度予算で同事業に関する予算を大幅に削減したため、同事業の後退が懸念されている。

 同事業は、公明党の強力な推進で09年度第1次補正予算に216億円が計上され、全額国庫負担事業としてほぼすべての市区町村で無料クーポンの配布が実現した。しかし、10年度予算では約3分の1の76億円に削られたことにより、同年度は国庫負担が半減され、残りは市区町村の負担となる。

 こうした市区町村の負担について政府は「地方交付税の措置を行うので、これまで通り事業が実施できる」としているが、現実は違う。

 地方交付税は使途が限定されていないため、財政状況が厳しい中で、財源を他に回し、クーポン事業の継続を断念する自治体も出てきている。

『命を守る画期的な方策。公明の尽力に感謝。休日検診や受診勧奨が課題』
『日本産婦人科医会常務理事・子宮頸がん征圧をめざす専門家会議実行委員 鈴木光明自治医科大学教授に聞く』

――無料クーポン事業をどう見るか。

鈴木教授 諸外国と比べて極めて低い検診受診率を向上させる方策として非常に画期的だ。実現への公明党の尽力に感謝したい。

 英国は、子宮頸がんの検診受診率が約7割となっているが、その秘訣は、(1)自己負担なし(2)各人に検診の“招待状”を送る直接告知(3)電話などで受診を促す受診勧奨――の3つにある。今回の無料クーポン事業で、このうち「自己負担なし」「直接告知」が全国的に実現した。有料で、広報などによる「間接告知」が主流の日本のがん検診の在り方を変える大きな一石を投じたと思う。

――事業の効果と今後の課題について。

鈴木 私たち専門家会議が実施した自治体への調査でも、子宮頸がん検診の受診者数は前年より伸びたことが判明しており、受診率を押し上げる効果があったことは間違いない。また、若い世代での受診者増が顕著なのも大きな成果だ。

 ただ、調査で判明している子宮頸がん検診の無料クーポン利用率(最終結果が出ている自治体分で集計)は21・2%にとどまっている。さらに利用者数を伸ばす余地は少なくないと思う。

 調査によると、利用率の高い自治体では休日・夜間の検診や、電話などによる未受診者への受診勧奨を行っていることも分かった。こうした動きを全国的に広げ、学校教育などでの意識啓発を強化していけば、無料クーポンの“威力”がさらに発揮されると確信する。

――鳩山政権はクーポン事業の予算を削減したが。

鈴木 課題を一つ一つ解決しながら、クーポン事業を大きく確かなものに育てていけば必ず受診率は上がり、がんで命を失う人も減らせる。そのために、行政などと協力して取り組もうと決意しているだけに、予算削減は残念でならない。

 「コンクリートから人へ」との民主党の訴えは何だったのかと失望している。

<公明新聞2010年3月31日付>

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