公明、法案を4野党共同提出――がれき処理を迅速化。国が代行、全額補助へ
3県でまだ32%、対応鈍い菅政権
東日本大震災からの復旧・復興に向け、被災地で最も必要とされる対策の一つが、がれき処理だ。菅政権が積極的に取り組む姿勢を全く見せない中、公明党は1日、がれき処理を国の責務として促進する「災害廃棄物処理特別措置法案」を自民党、みんなの党、たちあがれ日本の4野党共同で衆院に提出した。本来なら政府・与党が閣法で提出すべき法案だが、立法府である国会から国の対応を突き動かすため、早期成立をめざす。
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「3・11」の巨大津波は岩手、宮城、福島3県を中心に太平洋沿岸の集落や街をまるごとのみ込み、大量のがれきを残して去った。3県沿岸37市町村のがれき推計量は2183万トン。「国が前面に出て対応せよ」という公明党などの声に対し、政府・与党は十分に応えてこなかった。行方不明者の捜索や被災者の財産への適切な配慮を必要とするが、大震災から4カ月近く経過する今もなお、がれきを仮置き場に搬入できた量は全体の3分の1程度にとどまっている【表参照】。

今回の法案は、がれきの迅速な処理に対する国の責任を明確にするため、公明党が自民党との協議を経て取りまとめた。内容は(1)被災自治体の要請に応じて国が代行できるようにする(2)処理費と施設整備・運営費の全てを国が補助する――が大きな柱だ。 がれき処理の実施主体は被災市町村だが、被害が大きかった自治体ほど作業が難航しており、国が代行することで迅速な処理を促す。一方、施設整備・運営費を含めた国の全額補助を通じ、最終処分までの迅速化を後押しする。特に処理費は、現行では50~90%を国が補助し、残りを市町村が地方債を一時的に発行して賄った後に地方交付税で国が後払いする仕組みだが、被災自治体によっては一時的であっても借金ができない課題などを解消する。
このほか、がれきの仮置き場と最終処分場の早急な確保など7項目の「国が講ずべき措置」を規定。場所によって処理主体者が不明確な海のがれきは、国の責任で「その処理を行うべき主体の明確化を含めた指針を策定」し、処理していく。
『復興加速へ早期成立を――党特措法検討PT 江田康幸座長』
東日本大震災で発生したがれきの量は多い自治体で100年分とも言われ、被災地では処理が迅速に進まずに復旧・復興の大きな足かせになっています。公明党は政府に対し、国が前面に出てがれき処理を加速化させる具体策を重ねて提言してきましたが、抜本的な改善策が全く見られません。このため、4野党共同で法案提出に踏み切りました。
がれき処理は復旧・復興の第一歩です。この法案を立法府の責任で一刻も早く成立させることが何よりも重要です。政府・与党も当然、法案の重要性にかんがみて早期成立に協力するものと確信しています。
<公明新聞2011年7月6日付>