偽造・盗難カード。被害が減少し補償も進む

預貯金者保護法が施行1年――公明、救済拡大めざす
 偽造・盗難キャッシュカードによる不正な現金引き出しに対し、金融機関が補償することを義務づけた預貯金者保護法がきょう10日、施行から1年を迎えました。同法の施行により、各金融機関が現金自動預払機(ATM)のセキュリティー強化やキャッシュカードの利用規定の改定など対策を講じたことで、被害の減少や補償が大きく進みました。

 全国銀行協会によれば、2006年度上半期(4―9月)の偽造カードによる被害件数は、05年度上半期のピーク時より35・2%減少したほか、盗難カードについても比較が可能な05年度下半期と比べ11・6%減少。

 また、補償では、00―06年度5月までの被害約1400件のうち、80%弱で補償の実施・方針の決定がなされ、同法施行前の被害についても金融機関の多くが対応。補償額も「偽造カードなら100%、盗難も75%が補償されていると感じている」(金融庁)といいます。

 被害者の補償回復を支援する「ひまわり草の会」の中林由美江代表も、法施行後、金融機関から提示される補償額について、「格段によくなったと実感している。それまではゼロばかりでしたから」と語ります。

 しかし一方で、補償対象の認定や、同法でカバーされていない施行前の被害や通帳での被害に対する補償が十分でないなどの課題も浮かび上がっています。

 特に、同法は補償対象を被害から30日以内に金融機関に届けたものに限定していることから、出し入れの回数が少ないために発覚が遅くなる大口の預金口座での被害が補償されない場合も出ています。また、カードをなくした時点で、「盗難」か「紛失」かを判断することが難しく、警察で「紛失」とされる場合も。これらの被害者は現在でも、補償をめぐって金融機関側と裁判で争っているのが現状です。

 偽造・盗難カードなどによる被害者救済について、公明党は、党内に金融問題調査委員会を設置し、預貯金者保護法の迅速な立法、成立に取り組んできたほか、昨年11月には、西田実仁参院議員が財政金融委員会で、施行前の被害に対する銀行間の対応のバラツキを解消するよう政府に要請するなど、運用面の改善にも取り組んできました。

 さらに、被害者救済の拡大をめざし、施行2年後の見直しに向けて被害者団体から意見を聴取するなど、積極的な取り組みを続けています。


<公明新聞2007年2月10日付>