犯罪被害者支援に専門家
10月から観察官、保護司150人を配置へ――公明党も推進

 法務省は、刑務所や少年院から出所した加害者の社会復帰を支援する保護観察官と保護司の一部を犯罪被害者支援の担当として養成し、被害者と加害者との連絡や相談などに当たる制度を始めます。担当は観察官50人と保護司100人の計150人。全国50の保護観察所に観察官1人と男女の保護司各1人以上を10月から配置する予定です。

 配置前に観察官は11日間、保護司は3日間の泊まり込み研修を受講。被害者の生の声を聞くほか、心的外傷ストレス障害(PTSD)などの被害者に起きやすい症状や、検察、裁判所での被害者支援の状況などを学び、必要な知識・技術を習得します。観察官は「被害者担当官」、保護司は「被害者担当保護司」となり、この間は被害者支援だけを行い、加害者を担当することはできません。

 配置後は保護観察所に待機し、被害者からの求めに応じて加害者の保護観察状況を伝えたり、被害者の心情を加害者に伝えるなどします。また、加害者の仮釈放・仮退院の審理では、地方更生保護委員会が被害者の意見を聴取するのを手伝います。

 先の通常国会で成立した更生保護法は、加害者への被害者の心情伝達などの支援強化を盛り込んでいます。施行は来年4月からだが、法務省は先行して運用を始めることとしました。

 また、公明党の推進で成立した犯罪被害者等基本法に基づいて作成された「犯罪被害者等基本計画」にも被害者支援専任の担当者配置が盛り込まれています。

 公明党は犯罪被害者支援に長年、取り組み、更生保護法の成立に尽力したほか、今月10日にも2008年度予算概算要求の重点項目として長勢甚遠法相に「保護観察制度の充実・強化」を申し入れました。

<公明新聞2007年8月19日付>