自分の技能や職業訓練の履歴などを記載した証明書を交付し、フリーターなどの求職を支援する「ジョブ・カード制度」が4月からスタートする。
「ジョブ・カード制度」は、主に、不況期に就職できなかったフリーターや子育てを終えたり、パートに甘んじている女性などに対し、働きながら職業訓練を受ける機会を提供し、正社員としての就労を促進することをめざす。企業などでの職業訓練とその評価方法などをワンパッケージにしたイギリスの職業能力評価制度(NVQ)を参考にしたものといわれ、3年間で50万人、5年間で100万人程度の訓練参加を予定している。
具体的には、希望者が厚生労働省のホームページなどからジョブ・カードの書類を取得し、仕事の経歴や資格、ボランティア経験歴などの項目を記入。その後、ハローワークやジョブカフェなどの公的機関や民間職業紹介機関で相談(キャリアコンサルティング)した上で、希望する職種の企業で一定期間、実習や教育機関で座学を受講した後、公的機関がその職業訓練プログラムの受講歴などを証明するジョブ・カードを交付する仕組み。
利用者は訓練を受けた企業に採用される場合もあれば、交付されたジョブ・カードを“キャリア証明書”として活用し、他企業へ就職するケースも想定される。
また、訓練期間中にフリーターなどが生活資金に困ってしまう可能性もあることから、生活資金の低利融資制度も創設。融資を受けた人は、就職後返済するシステムとなっている。
4月からのスタートに先行する形で、大手精密機器メーカーのキヤノンは、全国で初めて同制度を導入し、3月1日から6カ月間の訓練を実施する。東京、神奈川、茨城、栃木の4都県にある本社と事業所で合計30人が対象となり、訓練中は給与が支払われ、募集は地元のハローワークなどで行う。
公明党は、一貫して若年者雇用対策を推進してきた。ジョブ・カード制度の導入に先駆けて、転職履歴やアルバイト経験、資格、ボランティア活動の実績を記録し、企業の選考判断に活用してもらう「ジョブ・パスポート」制度の導入を強力に要請。
さらに、同制度に就職歴なども加えた「キャリア・パスポート」制度の新設を働きかけてきたほか、党雇用・再チャレンジ支援本部を中心に利用者の立場に立った「ジョブ・カード制度」を構築するよう求めてきた。
<公明新聞2008年2月18日付>