子どもの人権守る公明党――改正児童虐待防止法が施行

安全確保を最優先に対策強化
児童相談所に強制調査の権限付与

 あす5月5日は「こどもの日」。公明党の力強い取り組みで、子どもを守る対策が着実に前進しています。今年4月からは、「児童虐待防止法」の内容を強化した改正法が施行されました。同改正法のポイントは、児童虐待への対応で中心的な役割を担う児童相談所の権限を大幅に強化した点です。児童ポルノ問題への対応を含め、「子どもの人権」を守る公明党の取り組みを紹介します。




『厚い壁を突破』

 改正法では、子どもの安全確保を最優先に据えた取り組みが一段と強化されました。まず、民生委員らから虐待の疑いを伝えられた場合、児童相談所(児相)には子どもの安全確認が義務付けられました。

 これまでは、家の外まで子どもの悲鳴が聞こえるなど、虐待被害が濃厚な場合でないと、警察の協力を得ての立ち入り調査になかなか踏み切れませんでした。また、「虐待」と「しつけ」の見極めが難しく、ネグレクト(育児放棄)のように、ろくに食事を与えられず子どもの生命が危険にさらされる問題への対応は困難を極めていました。

 このため改正法では、従来の調査方法では子どもの安全が確認できず、さらに保護者が都道府県知事からの出頭要求に二度にわたって拒否した場合、裁判所の許可状を得て強制的に立ち入り調査ができる権限を児相に与えました。これで安全確認における保護者の厚い壁を突破することができます。

 また、裁判所の承認を得て強制的に施設に入所させた子どもについて、つきまといなどを禁止できるよう保護者に対する面会・通信制限が強化されました。

 近年、児童虐待の相談件数は急増しています。2006年度に児相で対応した相談件数は、過去最高の3万7323件に上り、統計をとり始めた1990年度の約34倍にまで膨らんでいます。





『公明がリード』

 公明党はこれまで児童虐待防止に一貫して取り組み、法整備をリードしてきました。2000年に成立した児童虐待防止法には、もともと公明党の意見が大きく反映されていました。また、通告義務の適用範囲を拡大し、警察の関与を強化した04年の法改正も推進。今回の法改正でも、虐待による死亡事件が相次いでいることを踏まえ、党内にプロジェクトチーム(PT)を立ち上げ、精力的に調査活動を展開し、対策強化の議論をリードしてきました。


『児童ポルノ規制を厳しく。重大な人権侵害、根絶めざす』
『ネット上に氾濫』


 もう一つ、早急に対策を講じなければならないのが、児童ポルノがインターネット上に氾濫し、国際的な問題にまでなっていることです。児童ポルノは、子どもを被写体としたわいせつな画像や動画などを指します。それ自体が犯罪であるばかりか、子どもに対する重大な人権侵害でもあり、世界各国で法的規制が行われていますが、その扱いや規制方法はまちまちです。

 日本は1999年に「児童買春・ポルノ禁止法」を制定し、児童ポルノを厳しく規制。2004年の改正でさらに規制強化しましたが、依然ネット上などには子どものポルノ画像が氾濫しています。

 このため公明党は、党内に「児童買春・ポルノ禁止法の見直しプロジェクトチーム」(PT、丸谷佳織座長=衆院議員)を設け、規制強化のあり方を検討。単純所持については「構成要件を明確にした上で、処罰対象にすべき」との考えです。法改正に向けて与党プロジェクトチームが4月に設置され、公明党の主張通りに児童ポルノの単純所持の禁止と、罰則も盛り込まれます。


【子ども育む養護充実さらに――党児童虐待防止対策PT座長 伊藤渉衆院議員】

 法改正で公明党がこだわった点は大きく二つあります。一つは、児童相談所の権限を強化するに当たり、それが「乱用」されないよう歯止めをかけました。

 もう一つは、施設入所を余儀なくされた子どもたちが、社会に巣立つ時には、願わくば一般家庭で育った子どもたちと同じスタート地点に立たせてあげたい、という点でした。このため、付帯決議には「社会的養護体制の強化」が盛り込まれました。

 保護者と離れて暮らすとはいえ、子どもたちは、できる限り家庭に近い環境で育つことが大切です。そこで来年1月からは、里親制度の拡充が図られます。里親に対する手当や相談支援が手厚くなるほか、同4月からは、養育者の住居で子どもたちが共同生活を送るファミリーホーム事業なども始まります。

 また、児童虐待の背景として地域力の弱体化が指摘されており、地域の連携強化も図られることになりました。公明党は今後も養護体制の充実をはじめ、虐待の根絶に全力で取り組んでまいります。

<公明新聞2008年3月22日付>