多重債務者の発生を抑制し、貸金業の適性化をめざす貸金業法(貸金業規制法を改正)が19日、施行された。公明党は消費者保護の立場から改正に取り組んできた。
◇
貸金業法のポイントは、利息制限法の上限金利(貸付額に応じて年15〜20%)と出資法の上限金利(年29・2%)の間であいまいに扱われていたグレーゾーン金利の撤廃。同法施行後、2年半以内に出資法の上限金利を20%に下げることで、実質的に上限金利を引き下げ、これを超える貸し付けは刑事罰の対象となる【グラフ参照】。
また、貸金業者の“貸し過ぎ”に歯止めをかけるため、借り手の返済能力を超えた貸し付けは原則禁止となる。
具体的には、施行から1年半以内に現在、業態別に分かれている信用情報機関を、新たに国が指定する信用情報機関に統合する。全業者に加入を義務付け、借り手の債務残高を迅速、正確に把握できる体制を整備。借り手の年収の3分の1を超える貸し付けの禁止(総量規制)や、1社からの貸し付けが50万円を超える場合などには借り手の年収の調査を業者に義務付けることで、過剰貸し付けを防止する。
併せて、貸金業界の適正化のため、(1)参入業者に必要な純資産額を個人、法人とも段階的に引き上げ、2年半後には5000万円にする(2)執拗な取り立てなどの業者の行為規制の強化(3)借り手の自殺で保険金が支払われる保険契約の禁止(4)ヤミ金融や無登録業者に対する罰則の強化(最長刑を懲役5年から10年に引き上げ)――などの措置が実施される。
現在、消費者金融の利用者は約1400万人おり、そのうち5件以上の借り入れがある多重債務者は230万人、一人当たりの借金残高は平均200万円を超えるとされており、法施行で多重債務者の歯止めに期待がかかる。
公明党は利用者重視の立場からグレーゾーン金利の撤廃を一貫して主張。当初、法改正の金融庁案には一部に高金利を温存する「特例金利」などを含んでいたが、公明党が「消費者保護の立場に反する」として大幅な修正を要求。「公明党の主張をすべて受け入れた内容」(2006年10月25日付 読売新聞)となり、改正法が成立した。
<公明新聞2007年12月20日付>