公明の推進で4月から前進する子育て支援策
仕事と子育ての両立を支援する育児休業給付
休業中に全額を支給
給付額「賃金の50%」を継続<
公明党の推進で、4月から二つの子育て支援策が一歩前進する。育児休業の期間中に全額支給されるように改善された「育児休業給付」と、法律に位置付けて制度化された「保育ママ(家庭的保育)事業」がその二つだ。両制度について解説するとともに、公明党の取り組みを紹介する。
「育児休業給付」は仕事と家庭の両立を支援するため、働く人が育児休業を取得する間、一定の所得を保障する制度だ。雇用保険の被保険者が対象となる。
これまでは、育児休業の期間中に休業開始時点の賃金の30%、職場に復帰してから同20%が支給されていたが、きょう4月1日以降に育児休業を取得した場合は、休業期間中に同50%が全額支給されるように改善される【イラスト参照】。

育児休業給付はこれまで、育児休業の期間中、1カ月ごとに支給される「育児休業基本給付金」と、職場に復帰して6カ月以上、働き続けた場合に一時金で支給される「育児休業者職場復帰給付金」に分かれていた。
当初、給付金を分割して支給時期をずらしたのは、職場復帰を促進させるのが狙いだったが、その効果が限定的であり、しかも、景気や雇用情勢が悪化する中、育児休業中の所得保障を強化することが求められていたため、今回、復帰給付金を廃止して基本給付金に統合、給付金を一本化することにした。
また、復帰給付金の支給額は、今年3月末までの暫定措置として、休業開始時賃金の10%から20%に引き上げられていたが、この暫定措置も当分の間、延長することになった。
現在、育児休業の取得率は女性で9割を超える90・6%(厚生労働省「2008年度雇用均等基本調査」)に上っている。しかし、この数値は働き続ける女性に占める割合であり、分母自体が小さいのが実態だ。
また、男性の育児休業取得率は1・23%(同)で、依然として極めて低い水準にとどまっている。

国立社会保障・人口問題研究所が05年に実施した調査によれば、第1子を出産した後も仕事を継続する女性は「1980年代後半以降、25%前後で大きく変化していない」(第13回出生動向基本調査の夫婦調査)との結果が示されている。
第1子出産で約7割の女性が職場を去るという現状を改めるには、総合的な子育て支援策の前進が不可欠だ。
『現場の声受け改善提言――松副代表』
今回の改善は、公明党の松あきら副代表(参院議員)が現場の声を踏まえて国会質問したのがきっかけだ。
松副代表は2007年12月の参院決算委員会で、育児休業給付の分割支給について、「時代錯誤も甚だしい」と指摘した上で「実際に必要なときに(給付金が)もらえないという制度はおかしい」と主張し、休業期間中に全額支給すべきと訴えた。
これに対し、舛添要一厚労相(当時)は「後で払わないと職場に復帰しないという時代ではない」と賛同し、「今の(指摘の)ような(全額支給の)方向でシステムを変えることができるか、省を挙げて前向きに検討したい」と答弁。09年3月に成立した改正雇用保険法に盛り込まれた。
育児休業制度については、公明党が創設・拡充を一貫して推進。1985年に他党に先駆けて党独自の育児休業法案を国会提出したのを皮切りに、92年の育児休業制度の創設をリードしてきた。
また、育児休業給付は95年に実現。給付額は休業開始時賃金の25%でスタートしたが、その後、引き上げを強く主張。01年1月からは40%に、07年10月からは暫定的に50%に拡充させた。

自宅で預かる保育ママ事業
制度化で普及後押し
「保育ママ事業」は保育士などが少人数の子どもを自宅などに預かる保育サービス。国は2000年度から、地方自治体の取り組みを支援する補助事業を実施してきたが、4月からは法律に位置付けて制度化し、サービスの質を確保するとともに普及を後押しする。

厚生労働省によると、昨年10月1日時点の全国の待機児童数は4万6058人。10月の調査では、同じ方法で統計を取り始めた2001年以降で過去最多となった。長引く不況で共働き世帯が増えたことも背景にある。
待機児童の解消には、保育施設の増設とともに、保育ママを含めた多様な保育サービスの拡充が重要だ。今回の制度化により、待機児童の解消を進める一定の効果も期待されている。
保育ママは、地方自治体の単独事業として古くは60年前から始まった。特定の保育者(保育ママ)が少人数の保育を行うことから、子どもや保護者が密接な関係を築きやすく、個別に柔軟な対応もできることなどが特長だ。
現在、国の補助事業と地方の単独事業が併存しており、利用する子どもの数は全体で2500人程度だ。国の補助事業は「保育ママの資格要件が厳しい」などの理由で伸び悩み、国は要件緩和を進めてきたが、今も地方単独事業が主流となっている。

今回の制度化では、保育ママの資格要件をさらに緩和し、保育士などに限らず必要な研修を受けた場合も認めることにした。また、厚労省が自治体に通知したガイドラインでは、自治体に連携保育所の確保を求め、保育ママの支援体制を構築。連携保育所は、保育ママが病気などの際に代わりに子どもを預かるほか、保育ママの相談に応じて助言、指導などを行うなど、保育ママをサポートする。
2010年度予算では、保育ママ事業として子ども1万人分を想定した約28億円が計上されている。
『公明、倍増へ全力挙げる』
子どもを安心して産み育てられる社会へ、公明党は保育所の待機児童ゼロをめざして保育施設の整備・増設、保育サービスの抜本的拡充に全力で取り組んでいる。
中でも、保育ママについては「倍増」に向けて奮闘中だ。
公明党は、少子化対策本部が2002年に発表した政策提言「子どもと子育て家庭のためのプログラム23」の中で「夕方以降などの多様な保育ニーズに応じた、延長保育、一時保育、保育ママなどの充実」を掲げたほか、近年のマニフェスト(政策綱領)でも「保育所待機児童ゼロを目指し、延長保育、休日保育、保育ママなど多様なサービスを拡充」(マニフェスト2009)と明記。保育ママの普及に力を注いできた。
今回の制度化についても、党女性委員会が08年4月にまとめた政策提言「女性サポート・プラン」に保育ママの法的位置付けや普及を盛り込み、翌5月には福田康夫首相(当時)に要請するなど、精力的に推進してきた。
<公明新聞2010年4月1日付>