妊婦健診の公費負担、全国平均回数5.5回に倍増

1800市町村を厚労省が調査、5回以上は1628市町村
公明党の主張で前進
里帰り出産での助成は63.9%
 妊婦健康診査(妊婦健診)の公費負担の全国平均回数が今年4月現在で5・5回となり、昨年8月時点の2・8回に比べ、約2倍にまで増加していることが厚生労働省の全国調査で明らかになった。公費負担の拡充は、公明党が一貫して推進してきたもの。全国の公費負担の状況を紹介するとともに、党女性委員会の松あきら委員長(参院議員)に話を聞いた。

 「これから受診回数も増えてくる時期なので、公費負担はとてもうれしい」と語るのは東京都目黒区の高尾美希さん(妊娠7カ月)。同区は今年4月、妊婦健診の公費負担を2回から一挙に14回に増加。これまでに3回の公費負担を利用した高尾さんは「里帰り出産にも費用の一部が助成され、助かります」と声を弾ませていた。
 
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 安全な出産のためには、14回程度の受診が望ましいとされる妊婦健診。しかし、妊婦健診には医療保険が適用されないため、1回の受診に5000円から1万円程度の費用がかかり、母親たちには大きな経済的負担となっている。

 このため、各市町村では、受診券の配布や償還払い(いったん全額を支払い、後で一定額払い戻される仕組み)などの方法で公費負担を行っている。昨年1月には、厚労省が少子化対策の一環として、積極的な受診を促すために、公費負担を最低5回行うよう全国の自治体に要請。公明党も積極的に推進してきた。

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 厚労省は今回、全自治体のうち妊婦健診の回数ごとに助成を行っている1800市町村を対象に調査を実施。その結果、厚労省の求める5回以上の公費負担を行っている自治体は1628に達し、公費負担の平均回数も昨年8月時点よりほぼ倍増していることが分かった。かねてから公明党が訴えてきた「公費負担拡充への全国的な取り組み」が裏付けられた形だ。

 都道府県別で見ると、市町村の公費負担の平均回数が最も多いのは、福島県の10・8回、次いで滋賀県の10・7回。平均回数が5回以上に及ぶのは38都道県に上り、昨年8月時点の4県から大幅に増加した。

 一方、公費負担が4回以下の市町村は172市町村だったが、このうち、24市町村は今年度中に、46市町村が来年度以降に回数を増やす予定。

 また、里帰り出産への妊婦健診の公費負担については、(1)「償還払いで対応」が461市町村(全体の25・5%)(2)「里帰り先の施設との契約」が481市町村(同26・6%)(3)「それ以外の取り組みを実施」が229市町村(同12・6%)――であり、(1)と(2)を併用しているケースなどを考慮すると、1158市町村(同63・9%)が、里帰り出産の健診にも何らかの公費負担を行っていた。

 また、助産所での健診への公費負担も448市町村(同24・7%)が実施していた。

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 一方、2人以上の子どもを持つ世帯に重点的に助成を上乗せする自治体もある。今年1月、第2子以降に14回まで助成する制度を設けた埼玉県桶川市の高橋奈津子さん(妊娠8カ月)は「今まで子育てにお金がかかるのが悩みでした。3人目の子どもを妊娠していますが、助成制度は心強い支えです」と語っていた。


『完全無料化をめざし全力投球――公明党女性委員長 松あきら参院議員』

 妊婦健診の公費負担回数が全国平均で5回以上となり、まずは一歩前進です。これも、公明党が01年に小児医療提言で回数拡大を訴えたのをはじめ、国会、地方議員が議会質問などで再三にわたって取り組んできた成果だと思います。

 その一方で、里帰り出産には約36%、助産所には約75%もの自治体が公費負担をしていないことも浮き彫りになりました。また、公費負担の財源は地方交付税のため、不交付団体の自治体にとっては、さらなる回数拡大が難しいといった課題も残ったままです。

 党女性委員会は今年5月、政策提言「女性サポート・プラン」を福田康夫首相に提出し、全国どこでも公費負担で5回以上の妊婦健診が受けられるようにすることや、健診の完全無料化などを国に求めました。

 妊婦健診は、お母さんと赤ちゃんの命を守るためにも大事な検査です。これからも、妊婦健診の充実に全力投球していきます。


妊婦健診の公費負担の平均回数
(都道府県別)
都道府県名
市町村の平均回数
北海道
5.2
青森県
7.4
岩手県
5.8
宮城県
5.0
秋田県
7.6
山形県
5.4
福島県
10.8
茨城県
5.1
栃木県
6.0
群馬県
5.3
埼玉県
5.1
千葉県
5.3
東京都
7.7
神奈川県
4.9
新潟県
5.3
富山県
5.1
石川県
5.0
福井県
6.2
山梨県
5.8
長野県
5.6
岐阜県
5.4
静岡県
5.3
愛知県
7.2
三重県
5.0
滋賀県
10.7
京都府
4.4
大阪府
3.0
兵庫県
4.4
奈良県
3.8
和歌山県
2.6
鳥取県
5.4
島根県
6.2
岡山県
5.4
広島県
5.2
山口県
5.4
徳島県
5.0
香川県
4.9
愛媛県
5.5
高知県
5.0
福岡県
4.2
佐賀県
5.0
長崎県
5.0
熊本県
5.0
大分県
5.0
宮崎県
4.6
鹿児島県
5.1
沖縄県
5.0
全国平均
5.5
(今年4月現在、厚生労働省調べ)

<公明新聞2008年6月17日付>