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脳脊髄液減少症 初の診断基準を決定――厚労省研究班

頭部・脊髄を画像検査
支援協会の中井代表理事、「やっと病気と認められた」
公明の応援、心から感謝

 公明党が患者団体とともに対策推進を強く求めていた脳脊髄液減少症について、厚生労働省の研究班は14日、画像による初めての診断基準を発表した。患者救済への大きな一歩と期待される。

 同症は交通事故やスポーツなどで頭部や全身を強打することで脳脊髄液が漏れ、頭痛や倦怠感など、さまざまな症状を引き起こす疾病。これまで医学界では、何らかの衝撃で髄液漏れが起きることはないとの否定的な見解が支配的だったことから、事故による同症の発症を訴える被害者と、保険会社の間で、補償をめぐる訴訟が各地で相次いでいる。

 こうした事態を重く見た公明党は2006年4月、他党に先駆けて同症対策チームを設置。地方議員や患者団体とも連携して、政府に対し対策強化を繰り返し求めてきた。その結果、07年に厚労省は同症の診断基準を定めるための研究班を立ち上げ、今年6月には研究班が外傷による発症は「決してまれではない」との中間報告書をまとめた。

 今回、発表された診断基準では、頭を上げていると頭痛がすることを前提に、CT(コンピューター断層撮影装置)やMRI(磁気共鳴画像診断装置)で頭部や脊髄を観察し、画像から髄液漏れが確認できれば同症と認めるとしている。

 治療には、自身の体液を採取して腰や脊髄の硬膜外側に注入する「ブラッドパッチ療法」が有効とされている。だが保険適用外のため、1回に約30万円もの自己負担が必要。このため患者団体は、同療法への保険適用も強く求めているが、今回は診療報酬改定の審議に診断基準の決定が間に合わなかったため、見送られる方向だ。

 そこで研究班は、同症を厚労相が定める「先進医療」として位置付けるよう申請する予定だ。認められればブラッドパッチ以外の検査や入院費が保険適用となり、患者負担は大きく軽減される。

 初めて診断基準が決められたことに対し、脳脊髄液減少症患者・家族支援協会の中井宏代表理事は、「10年余り訴え続けた結果、やっと病気として認められた」と評価。その半面、「労災の場合は先進医療の給付に準拠するようだが、交通事故の場合は国土交通省での審議が進んでいないため、どこまで考慮してもらえるか不透明だ」と懸念を示した。また今回は、子どもの症例がほとんど含まれていないことから、今後の研究促進が急務だとも指摘した。

 一方で公明党の取り組みについて中井氏は、「心から感謝している。チーム全体で驚くほど応援してくれた。弱者のために、ここまで動いてくれる党はない」と話している。

<公明新聞2011年10月20日付>

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