離婚後300日以内に生まれた子を「前夫の子」とする民法772条の「300日規定」について、離婚後に妊娠したことが医師の証明書で確認できれば、現在の夫の子として出生届を認める特例救済措置が21日から始まりました。法務省の通達に基づき、全国市区町村の戸籍窓口で受理します。
離婚後300日以内に生まれた子どもについては、これまで民法の規定で実際の父親は現在の夫でも「前夫の子」としか出生届を出すことができず、現在の夫の子として戸籍に登録するには、親子関係不存在確認の調停や裁判の手続きが必要でした。
法務省は見直しを求める声が高まったことを受け、離婚後の妊娠を医師の証明書で確認できれば、現在の夫の子として出生届を認める通達を出しました。証明書には、妊娠の推定時期や推定の算出根拠(超音波検査など)を記載します。
戸籍の身分事項欄には「民法772条の推定が及ばない」と記載されます。
法務省の推計によると、年間約3000人近い子どもが離婚後に生まれています。しかし、離婚前に妊娠したケースは対象とならず、通達により救済されるのは1割程度とされています。
離婚前妊娠に関しては、離婚手続きに時間がかかるなど、やむを得ない事情を抱えるケースも多く、救済を求める声は強くあります。
民法772条問題について、公明党は今年2月にプロジェクトチーム(丸谷佳織座長=衆院議員)を立ち上げ、議員立法での救済措置の創設を検討してきたほか、神崎武法常任顧問が衆院法務委員会で法務省に運用の見直しを求めるなど、積極的に取り組んできました。
一方、今回の通達でカバーされない離婚前妊娠の場合については、公明党が強く主張し、自民、公明の与党政調会長が、救済の立法措置を検討するとした合意を行い、現在、早期の問題解決に全力を尽くしています。
<公明新聞2007年5月22日付>