産業再生機構が41件の支援終え解散

不振企業の再建に貢献――公明が設立を強く推進
 2003年4月に設立された産業再生機構が多大な成果を上げ、当初予定より1年前倒しして先ごろ解散しました。

 再生機構は、民間部門において不振企業の立て直しで利益を上げる再生ファンドの“官製版”。バブル経済の崩壊によって多額の不良債権を抱えた企業が相次いで経営難に陥った事態を背景に、不良債権処理と産業再生を一体的に行うための時限措置として、政府・与党が実施しました。

 再生機構の目的は、不振企業の経営資源をすべて処分するのではなく、生かせる部門の可能性を最大限に引き出すことです。そのために、金融支援のほか、不採算事業の売却や過剰な人員、設備の削減などを促してきました。

 金融支援では、支援企業の非メーンバンク(主力行)から債権を買い取って債権者を集約した上で、再生機構とメーンバンク間で借金の減免などを実施。事業再生が進めば、民間のスポンサー企業を選定し、買い取った債権を売却しました。

 再生機構は、株式会社ではあるが、政府の一定の関与を認めたことから公的性格が強い。支援措置をめぐる金融機関同士の協議がまとまらない場合は、再生機構が中立的な立場で利害調整を行いました。

 再生機構が手掛けた案件は41件。主な支援企業は、一時2兆円もの債務を負い、“不良債権問題の象徴”といわれたダイエーなどの大企業のほか、中小企業も多く含まれています。

 これらの企業の借金の総額は約4兆円とされ、機構設立時に金融機関が抱えていた不良債権の約1割に相当します。

 再生機構の損失は、税金で補てんすることになっていたが、債権の買い取りなどに使った1兆円(政府保証付)については、買い取った債権や保有株の売却などで回収が進み、300億円台後半の利益剰余金(黒字)を確保する見通しです。剰余金は国庫に納付され、国民に還元されます。

 再生機構の成果に対し、「銀行の債権放棄を促進する役割を果たした」(3月16日付「日経」)「経営改革の旗振り役を努めた」(3月19日付「朝日」)などと評価の声が上がっています。

 公明党は、「産業再生機構を速やかに立ち上げ、産業構造の変革と企業の再生を通じて、経済の活性化を図っていくことが重要」(03年2月3日の衆院代表質問で神崎武法前代表)として、再生機構の設立を積極的に推進してきました。




 <公明新聞2007年5月2日付>