小児用入れ歯、4月から保険適用が拡大

象牙質形成不全症など対象
弘友氏と二宮福岡県議、連携してスピード実現
 「翔ちゃん、よかったね。4月からだから、ちょうどいい誕生日プレゼントになったね!」

 3日午前、福岡県北九州市にある公明党の弘友和夫参院議員の事務所を訪れた同市在住の主婦・木田奈津実さん(仮名)は、来月4月に4歳の誕生日を迎える翔太君(同)の頭をなでながら、明るく微笑んだ。
 
 「プレゼント」とは、翔太君の小児用義歯(入れ歯)が2008年度の診療報酬改定で4月から保険適用対象に認められたこと。連携プレーで実現に導いた二宮眞盛・福岡県議と弘友氏も、翔太君を引き寄せ、笑顔で顔をのぞきこんだ。
 
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 「歯を磨くと、歯の方がポロポロかけてしまうという病気です」――。昨年6月、二宮県議は、木田さんからの相談で初めてその病名を知った。「象牙質形成不全症」。象牙質の石灰化不全で内部が空洞化するなど歯がもろくなる病気だ。これらの疾患で、幼くして義歯が必要となる患者は全国で約1万6000人。だが根本的な治療法はない。翔太君はこれまで、崩壊して血の染み出した乳歯の抜歯を4回行っており、現在、上顎には、歯茎に埋もれて見えない前歯が1本あるだけだ。
 
 歯がなければ食事が咀嚼(そしゃく)できず、発声にも支障をきたす。しかし小児義歯は、診療報酬の歯科点数表で「原則、保険対象外」で、部分入れ歯でも5万円前後とされ、全額自己負担。しかも成長著しい小児期は顎の成長に合わせて度々作り直し、補正の必要もある。「大人の入れ歯が保険適用なのに、小児用がダメというのは納得がいかない」と木田さん。大きな負担に治療を断念する子もいるとの話に、二宮県議は立ち上がった。
 
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 即座に弘友氏と連携。弘友氏は、厚生労働省に「先天性無歯症児のための小児義歯は認められているではないか。象牙質形成不全症でも小児義歯が認められるよう弾力運用すべき」と保険適用の拡大を迫ったが、「現時点で医療保険の給付に含めるのは難しい」との回答だった。しかし「食べ盛りで言葉も覚える小児期こそ入れ歯の必要性は高い」と再検討を要請。これを受け、日本小児歯科学会も医療技術評価の申請に動いた。
 
 今年2月。「脆弱な乳歯の早期喪失や崩壊等により総義歯又は局部義歯が必要となる場合があることから、小児義歯の適応症を拡大する」――中央社会保障医療協議会(中医協)の答申には、象牙質形成不全症など小児義歯の適応症が新たに追記されていた。木田さん母子の願が通じた瞬間だった。
 
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 相談から8カ月余り。「ホントに早くて、びっくりしているんです。二宮議員から『実現する』と知らせた時は、本当に耳を疑いました。これでこの子にも気持ちよく入れ歯を勧められます」と木田さん。今後生えてくる永久歯が健全であることを祈りつつ、幼稚園入園までのあと1年間余、じっくり治療に専念することにしている。

<公明新聞2008年3月5日付>