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期待集める公明の3次補正などの提言

経済再生し、復興に勢いを

 東日本大震災から半年が経過したが、民主党政権の復旧・復興へのスピード感は今なお乏しい。それに対し、公明党は一刻も早く被災地の完全な復興を実現するため、今年度第3次補正予算の編成を念頭に置いた「震災復興及び経済対策に必要な予算に関する提言」を発表し、政府に申し入れた。そのポイントを解説する。

『被災地の主体的再建を後押し』
『「一括交付金」で自治体援助。福島復興再生基金を創設』

 公明党の提言は、大きく分けて2本柱で構成されている。
 その一つが、被災地の本格的支援を加速させるための「大震災からの復旧・復興対策(約9兆5000億円)」だ。そして、もう一方が「被災地域の真の復興には日本経済の再生が欠かせない」との考えから盛り込まれた、「総合経済対策(約4兆円)」である。

 予算規模は合計で約13兆5000億円とし、民主党政権内のごたごたにより「2兆円規模の中途半端な内容」(石井啓一政調会長)となった2次補正予算を大幅に拡充する3次補正予算案にした。

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 被災地の復旧・復興には地域の特性を最も理解している市町村が、復興の主体者として、経験や能力、知恵を最大限に発揮できるようにすることが大前提だ。

 提言は、その大前提を生かすために、国が財源、人材、ノウハウを積極的に提供することに重点を置いた。

 まず、被災自治体にとって使い勝手の良い財源として「復興一括交付金」と「復興基金」の創設(4500億円超)を求めていることが特筆できる。

 これは、使途が制約されるため使い勝手の悪い国庫補助金ではなく、自治体の自由な裁量で使える一括交付金によって、現場第一の復興を進めることが目的である。

 また、人的支援策として合計で50億円規模の「青年復興協力隊」創設などを盛り込んだ。

 大震災で被害を受けた公共インフラ(社会資本)の再構築も急ぐ。道路や鉄道、港湾、漁港の復旧・復興には4兆円超を求めた。このうち宮城県と青森県を結ぶ“経済の生命線”ともいえる三陸沿岸道路の早期整備には1兆円を充てる。

 さらには住宅、生活、産業の再建も最重要である。

 住宅では、津波被害で住めなくなった区域の土地の買い上げや借り上げに必要な予算確保と、集団移転を促す「防災集団移転促進事業」の補助率かさ上げを盛り込んだ。

 大震災では数多くの児童・生徒も被災したため、就学困難となった子どもたちへの財政支援として、臨時特例交付金の拡充を明記した。また、災害時の避難拠点にもなる学校の耐震化に4100億円を求め、強力に進めていく。

 産業再建では、早期復旧が難しい被災農地の買い上げに加えて、農業と水産業向けの各復興基金創設(各3000億円)を明記。二重ローン問題解決を担う再生支援機構の創設のための費用を提案したことも注目される。

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 原発事故で大被害を受けた福島県に対しても、万全の対応を講じる。

 放射線量の高い地域の除染(想定額2兆3000億円)を早期に実施し、放射性がれき処理(同額1兆円)も併せて行う。計3兆3000億円の費用は東電へ求償する。

 また、耕作が不適となった農地に太陽光発電装置を設置するなど、地域の独自事業を後押しする「福島復興再生基金」の創設(5000億円)も盛り込んでいる。

『円高・エネ対策に4兆円』
『中小零細・雇用の支援拡充 再生可能資源の導入促進』

 被災地の復興は日本経済全体の活性化が鍵を握る。
 このため公明党は「総合経済対策(約4兆円)」として、円高など経済ショックへの対応策と、国内経済活性化のための具体的な政策をそれぞれ盛り込んだ。

 日本経済の主軸である輸出産業の中心といえる自動車製造などは、数多くの中小零細企業によって支えられている。急激な円高で輸出産業が打撃を受ければ、そのあおりは中小企業にも及ぶ。公明党は、円高保証の実施などを盛り込んだ中小企業の資金繰り支援策(1兆5500億円)を拡充し、円高から企業を守る体制を整える。

 雇用対策では緊急雇用創出事業臨時特例基金の積み増しなどを求める。また、産業空洞化対策では、生産拠点や研究開発拠点の国内立地を推進する「新規立地補助制度」創設(5050億円)を盛り込んだ。

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 経済に力強さを与え、将来のエネルギー供給不安も解消する狙いから、エネルギー対策にも取り組む。

 具体的には、住宅用の太陽光発電装置の普及拡大や省エネ対策を要請する。冷蔵庫やエアコンの買い替えを促す「節電エコポイント」創設も明記した。

 また、大規模な自然災害でも安定してエネルギー供給ができるようにするため「災害に強い石油・ガスの製造供給体制の整備」として500億円を求めている。

『年金財源(1次補正の転用分)を確保。財源内容 歳出見直し、政府資産の売却で』

 提言では、今年度第1次補正予算の財源として転用した基礎年金財源について、年金の国庫負担割合を2分の1に維持するための財源として2兆5000億円を確保することも求めている。

 公明党は提言を実現するために必要な財源についての考え方も明示した。

 具体的には、歳出の見直し徹底や政府資産の売却などで捻出し、不足分は「復興債」発行で賄うと明記。この際に焦点となる復興債の償還(返済)期間は、経済状況を踏まえて設定する一方で、復興需要などの経済成長に伴う税収増を取り込めるようにする。

 また、やむを得ず増税する場合は時限的措置とし、「増税規模はできる限り縮減する」とし、将来世代に負担の先送りがなされないよう配慮した。

<公明新聞2011年9月18日付>

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