
2006年度政府予算案は27日夕、参院本会議で自民、公明両党の賛成多数で可決され、成立しました。予算案の年度内成立は8年連続となります。
06年度予算の一般会計総額は、前年度当初比3・0%減の79兆6860億円と8年ぶりに80兆円を下回る緊縮型。一般歳出では、公共事業費の縮減など歳出削減を徹底する一方、公明党の主張を受け、少子化対策などの重要課題には重点配分し、歳出にメリハリを付けています。
歳入面では、景気回復に伴う法人の収益増を受け、税収を4・3%増の45兆8780億円と計上。新規国債発行額は、29兆9730億円で5年ぶりに20兆円台に抑えました。
本会議での採決前に行われた参院予算委員会で公明党の加藤修一氏は、同予算案に対する賛成討論を行いました。
この中で加藤氏は、小泉改革が進める構造改革の成果として、民需主導で景気回復が続いている現状を指摘し、「改革の動きを、セーフティーネット(安全網)を整備しつつ、決して止めてはならない」と強調しました。
その上で、同予算案に賛成する理由として、財政健全化へ大きな一歩を踏み出した点に言及。同予算案で国の基礎的財政収支が3年連続で改善したことなどから、「財政再建に向けた歩みは着実に進んでおり、政府の努力を高く評価する」と訴えました。
また、加藤氏は「国民の安全・安心に配慮した予算になっている」とも述べ、耐震改修推進やスクールガード・リーダーの増員、アスベスト対策などが盛り込まれている点を重視。さらに、児童手当の支給対象の拡大や、育児休業を適用する中小企業への助成制度の創設など少子化対策が拡充されたほか、医療制度改革で新たな高齢者医療制度が創設されることなどを賛成理由として挙げました。
これに先立つ同委員会の締めくくり総括質疑で加藤氏は、がん対策の法制化に関して質問。現在3人に1人が、がんで亡くなる状況を踏まえ、「(がん対策で)国家戦略を立てて進めていかなくてはならない」と強調した上で、23日に公明党が発表した、がん対策推進法の要綱骨子を紹介しました。
この中で加藤氏は、骨子のポイントとして、(1)緩和ケア(2)放射線腫瘍医などの育成(3)がん登録制度の実施――を挙げ、それぞれについて国の積極的な対応を求めました。
小泉純一郎首相は、「がん対策について公明党は、熱心だ」とした上で、対策法の必要性について、検討する意向を示しました。
【「事業仕分け」でムダ排せ――神崎代表が談話】
公明党の神崎武法代表は27日、2006年度予算が成立したことに対し、次のような談話を発表しました。
一、本日、小泉内閣として最後の予算である2006年度予算が、参議院で可決・成立した。小泉内閣が進める構造改革を推進し、国民生活の安定を図るうえで、年度内成立が実現したことの意義は大きいものと考える。
一、わが国経済は、連立政権が揺らぐことなく推進してきた構造改革、経済対策の実行によって、かつての金融不安は完全に払拭され、民間主導による景気回復を続けており、企業のみならず家計・雇用などへも波及、デフレ脱却までもう一押しのところまでになった。
今後は、原油価格の動向などに留意しつつ、デフレの脱却を確実なものとするため、政府・日本銀行が一体となって、経済財政運営に取り組んでいくことを強く期待する。
一、一方、地方や中小零細企業には、景気の回復が十分に浸透し切れていない状況にある。また、特にニート、フリーター等の増加等を背景とした若年層での二極化の進行など、格差拡大も懸念される。予算執行にあたっては、地域経済の再生、中小企業対策、若年層等の雇用対策の拡充などきめの細かい対策を講じていくことが重要であると考える。
また、「事業仕分け」の観点に立ち、国のあらゆる事業にわたって行政の効率化・無駄遣いの徹底した排除に努めていくべきである。
一、予算成立後の後半国会においては、医療制度改革関連法案など国民生活にとって大事な予算関連法案・重要法案が山積しており、法案の会期内成立を期していきたい。
さらに、抜本的な少子化対策、行政改革、歳出歳入一体改革など構造改革の総仕上げに向け、公明党として一つ一つの政策課題に対し全力で取り組み、国民の負託に応えてまいりたい。