
憲法改正の手続きを定める国民投票法案の与党修正案が13日午後の衆院本会議で採決され、自民、公明の賛成多数で可決、衆院を通過しました。民主党提出の修正案は否決されました。採決に先立ち、公明党の大口善徳氏は与党修正案に賛成の立場から討論を行いました。
衆院通過を受け、与党は週明け16日の参院本会議で与党修正案の趣旨説明と質疑を行い、17日の参院憲法調査特別委員会で実質審議入りする方針。
与党修正案は、(1)国民投票の対象を憲法改正に限定(2)投票できるのは18歳以上の日本国民(3)衆参両院に憲法審査会を設置、公布から3年間は憲法改正原案を提出、審査しない――ことなどが柱。
国民投票法案について大口氏は、憲法改正が憲法96条で規定されている一方で、そのためのルールづくりが明記されず、「(そもそも)本来、憲法制定と同時に制定されるべき法律だった」と指摘。
憲法施行後60年を経て、自民、公明、民主の3党間で同法案作成に向けた動きが具体化。法案の性質上、より広範な合意形成が必要なことから過去の重要法案と同様、これまでの衆院憲法調査特別委員会における審議時間(法案提出前の自由討議を含め)が100時間を超えるなど、多岐にわたる意見表明や協議を重ね、議論を尽くしてきたことを強調。その結果として、「与党と民主党の間での手続き法の考え方にはそう大きな違いはない。残された課題も決して乗り越えられないものではなかった」と述べました。
その上で、大口氏は同委員会における民主党の対応について、「いつのころからか民主党案を丸のみしなければダメと政争の具にしてしまった」と、同党の豹変ぶりを指摘。一時期までは法案の共同修正をめざしてきたにもかかわらず、参院選を視野に与党との対決姿勢を示すために同法案を利用した民主党の姿勢を厳しく批判しました。
『国民投票法案の骨子』
一、国民投票の対象を憲法改正に限定。予備的国民投票は検討課題
一、投票年齢は18歳以上。公職選挙法や民法など関連法に必要な措置を講じるまでは20歳以上
一、有効投票総数の過半数で承認
一、施行は公布の3年後。その間は憲法審査会による改正原案の審議、提出を禁止
一、公務員・教育者の地位を利用した運動を禁止。罰則は設けず
一、投票日前14日間はテレビなどの有料CMを禁止
一、放送事業者は国民投票に関する放送の政治的公平性に留意
【今国会でぜひ成立を。選挙共闘優先の民主を批判――北側幹事長】

13日の衆院本会議で憲法改正の手続きを定める国民投票法案の与党修正案が可決されたことを受け、公明党の北側一雄幹事長は同日、国会内で記者団の質問に答え、「憲法には改正規定があり、本来もっと早く手続き法を規定すべきだった。(制度の)不備を補う意味で、この国会でぜひ成立を図りたい」と強調しました。
さらに、最終的に民主党が与党との共同修正に応じなかったことに関して、「与党修正案は民主党の主張も相当入った形になっている。(民主党議員は)反対票を投じたが、おそらく心の中は賛成しているのではないか」と述べました。
また、本会議に先立つ党代議士会で北側幹事長は、民主党の修正案について、「(与党修正案と)中身はほとんど変わらない」と指摘。「参院沖縄補選もあり、ほかの野党との共闘にヒビを入れたくないということで、この重要法案の賛否を判断するのは、いかがなものか」と民主党の対応を厳しく批判しました。