
11日午後、道路関連法案等の取り扱いに関する政府・与党会議が首相官邸で開かれ、福田康夫首相が打ち出した道路特定財源廃止と2009年度からの一般財源化などを柱とする基本方針「道路関連法案等の取り扱いについて」を、政府・与党決定としてとりまとめました。
自民、公明の与党はこれを受けて民主党など野党に協議を呼び掛けます。
会議には公明党から太田昭宏代表と北側一雄幹事長、斉藤鉄夫政務調査会長らが出席。政府から冬柴鉄三国土交通相(公明党)も参加しました。
基本方針は前文で「地方財政や国民生活の混乱を回避するため、平成二十年度歳入法案等を一日も早く成立させる」と強調、それを前提として与野党協議を呼び掛けるとしています。
基本方針の内容は8項目。福田首相が提案した項目と大筋で重なるが、道路関係法人以外の「行政と密接な関係にある公益法人」について集中点検を実施し、支出のムダを徹底的に是正するとする項目と、暫定税率失効期間中の地方の税収減に対し適切な財源措置を講じるという項目が新たに加わった。2項目はいずれも公明党が強く主張していたものです。
会議の席上、太田代表は、道路整備特別会計と道路関連の公益法人、それ以外の政府関連公益法人のムダ遣いの徹底チェックについて「(基本方針の)1、2番目に入れ、具体的に、早急に取り組むべきだ」と、冬柴国交相ら政府関係者に強く伝えた。斉藤政調会長は、「徹底したムダの削減で道路整備中期計画をしっかり見直し、今年度予算から講じられることには遅滞なく取り組まなければならない」と訴えました。さらに斉藤氏は、昨年12月の道路特定財源に関する政府・与党合意に盛り込まれた自動車関係諸税の見直しについて、「取得・保有・走行の各段階で複雑に9種の税が課されているものを、秋の抜本改革時に整理・簡素化する。特に取得、保有に関する税を簡素化すべきだ」と主張しました。
会議終了後、記者団の質問に答え太田代表は、「(道路特定財源の廃止と一般財源化を内容とする)福田首相の提案は画期的であり、高く評価している」と述べました。また斉藤政調会長は「これで確実に、09年度から一般財源化できることになる」と語りました。
これに先立ち同日朝、党国土交通部会(高木陽介部会長=衆院議員)と21世紀の道路を考えるプロジェクトチーム(PT、高木座長)の合同会議が衆院第2議員会館で開かれ、一般財源化推進とともに地域経済振興や国と地方の格差是正、地方財政への支援などの観点からさまざまな意見交換がなされました。
【政府・与党決定の全文】
地方財政や国民生活の混乱を回避するため、平成二十年度歳入法案等を一日も早く成立させる。それを前提として、道路関連法案・税制の取り扱いについては、総理の指示を踏まえ、政府・与党として、以下の方針を踏まえて、与野党協議を鋭意進める。
一、道路関連公益法人や道路整備特別会計関連支出の無駄を徹底的に排除する。
二、政府全体で、行政と密接な関係にある公益法人について、集中点検を実施し、支出の無駄を徹底的に是正する。
三、道路特定財源制度は今年の税制抜本改革時に廃止し二十一年度から一般財源化する。
その際、地方財政に影響を及ぼさないように措置する。また、必要と判断される道路は着実に整備する。
四、暫定税率分も含めた税率は、環境問題への国際的な取り組み、地方の道路整備の必要性、国・地方の厳しい財政状況を踏まえて、今年の税制抜本改革時に検討する。
五、道路の中期計画は五年とし、最新の需要推計などを基礎に、新たな整備計画を策定する。
六、新たな整備計画は、二十年度道路予算の執行にも厳格に反映する。二十年度予算における一般財源としての活用は、各党から現実的な提案があれば協議に応じる。
七、与野党協議会を設置し、一般財源としての使途のあり方、道路整備計画などを協議・決定する。
八、ガソリン税などの暫定税率の失効期間中の地方の減収については、各地方団体の財政運営に支障が生じないよう、国の責任において適切な財源措置を講じる。その際、地方の意見にも十分配慮する。