膨らむ医療費を皆で支えるため
日本テレビの6月定例世論調査<円グラフ参照>で、「長寿医療制度を見直して続ける」のと「廃止する」のと、どちらを支持するかを聞いたところ、55・7%が「見直し」を支持する結果が出るなど、75歳以上の高齢者の医療費を国民全体で支える同制度への理解が一段と進んでいます。
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75歳以上の高齢者の1人当たりの医療費は、65歳未満に比べると約5倍かかっています。75歳以上の人口は現在、約1300万人ですが、2025年には約2200万人になり、国民医療費は約33兆円(05年度)から56兆円に増え、その半分近くを75歳以上の高齢者の医療費が占めると推計されています。
75歳で制度を区切ることについて、日本経済新聞(6月13日付)は「野党や一部メディアから『うば捨て山』『家族の分断』などという批判が渦巻いた。だがこの批判は必ずしも的を射ていない」と指摘し、「75歳をすぎると食習慣や生活習慣に起因する慢性疾患などのリスクが高まる。増大するリスクを社会保険の原理だけでカバーするのは限界がある。そこで国・地方自治体の税金と現役で働く層が拠出する負担金で医療給付費の90%を賄い、残る10%は高齢者自らが保険料として負担する。膨張が避けられない医療費を各世代がどう分かつかを考慮した結果、この制度に行き着いた」と解説しています。
また、神奈川県立保健福祉大学の山崎泰彦教授は、読売新聞(6月11日付)紙上で長寿医療制度について「高齢者を社会全体でしっかり支える仕組みができた」と評価し、現役世代と別建ての制度とするのは、「当面、高齢者に限定して社会連帯の基盤を強化したということで、現実的な対応」との見解を示しています。
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長寿医療制度のような高齢者が対象の独立型の制度創設に関しては、小沢一郎氏(現民主党代表)が党首だった旧自由党が03年6月23日、「国は、高齢者について独立の医療保険制度を創設することとし、その対象者は70歳以上の者とする」と明記した国民生活充実基本法案を国会に提出したほか、民主党も05年のマニフェストで「透明で、独立性の高い、新たな高齢者医療制度の創設を含む医療・医療保険制度の改革に取り組みます」と宣言していました。