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読者の質問にお答えします――原発賠償2法の関係

(2011年9月6日付 公明新聞)

東京電力福島第1原発事故による被害者の早期救済へ向け、先の国会で成立した「原子力損害賠償支援機構法」(政府提出)と、「原子力事故被害緊急措置法(仮払い法)」(公明党など野党提出)の関係性について教えてください。(福島市 N・W)

被害者救済する“車の両輪”
支援機構法 国の責任で万全の措置
仮払い法 東電に代わり国が立替え

 原発事故の被害者に対する損害賠償が今後、本格化しますが、東電の賠償を支援する「支援機構法」と、賠償金の仮払いを国が東電に代わって行う「仮払い法」は、賠償を円滑に進め、迅速に被害者を救済するための“車の両輪”の関係になっています。

 東電の賠償を支援する枠組みを定めた支援機構法案は当初、賠償責任はあくまで東電にあるとし、政府の責任があいまいな内容でした。

 このため、衆院の審議過程で民主、自民、公明の3党合意に基づき政府案を修正。国には原子力政策を推進してきた「社会的責任」があるとして、東電の賠償支援に国が万全の措置を講じることが明記されました。

 また、国の責任のあり方を含めた原子力損害賠償法の抜本的な見直しのほか、国民負担の最小化を図る観点から、東電の資産売却や徹底したリストラなどの経営合理化、経営者責任の明確化、株主や債権者の責任も追及していくことなどが盛り込まれました。

 これにより、政府は機構に今年度第2次補正予算から最大2兆円の交付国債を発行し、機構は国債を換金して東電に賠償の資金を供給します。交付国債の償還については、東電から徴収する特別負担金と電力各社からの一般負担金によって賄われます。

 東電は8月30日、本格的な損害賠償に向けた支払い基準を発表しましたが、機構からの資金供給により、膨大な賠償金の支払いが円滑にできるようになります。

 一方、支援機構法により賠償支援の枠組みは決定しても、原発事故の収束がいつになるか分かりません。損害の範囲が確定しないため、本格的に賠償金の支払いが始まるまでには相当の月日がかかることが予想されます。このため、被害者の救済には、仮払い法による賠償金の迅速な仮払いが必要になります。

 仮払いは東電の責任で行うのはもちろんですが、同法では、仮払いが遅れるものについて、東電が支払うべき損害賠償額の半分以上を国がまず支払い、後で国が東電に求償する仕組みになっています。

 この2法の成立により、被害者へ迅速に賠償金を支払う道筋が整備されました。

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