読者の質問にお答えします ―― 長寿医療制度低所得者の保険料負担は

▼答える人▼
政務調査会長 斉藤鉄夫

 (2008年6月7日付 公明新聞)

【問い】 長寿医療制度(後期高齢者医療制度)の保険料について、厚生労働省はこれまで、「低所得者ほど負担が軽減され、高所得者ほど重くなる」と説明してきましたが、同省の調査では、逆の傾向が出ています。どうしてですか。 (東京都A・F)
与党改善策で負担減が拡大
世帯数割合では69%=>75%に

 国民健康保険(国保)は、市町村単位で保険料の計算方式がバラバラなため、都道府県単位の長寿医療制度の保険料と単純な比較が難しい。このため厚生労働省では、国保で最も普及している保険料の計算方式(4方式、全国の市町村の約8割が採用)で長寿医療制度の保険料負担の変化の推計値を出してきました。

 この計算方式による推計によると、低所得者の73%の世帯で保険料が負担減となり、高所得者でも68%が負担軽減されます。低所得者ほど負担が軽減されることが分かります。

 これまでの厚労省の説明は、この4方式に基づいているため、「低所得者ほど負担が軽減され、高所得者ほど重くなる」としてきました。

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 しかし、この4方式は、全国の市町村に占める割合で見れば圧倒的に大多数を占めますが、国保の被保険者数で見た場合、4方式は全体の約46%となり、5割に満たない数になっています。

 このため、公明党と自民党の与党両党は、沖縄県などが採用する3方式(約39%)と、東京23区などが採用する2方式(約15%)も加えた上で、長寿医療制度の保険料と国保保険料との比較をするよう厚労省に要請し、厚労省が4日、「約7割の高齢者世帯で保険料が負担減となる」との調査結果を発表しました。

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 この調査のうち、低所得者だけを見た場合、2方式を採用してきた自治体で負担減となる世帯数割合は22%で、3方式採用の自治体でも60%だったことが判明しました。

 このため、自民、公明の「与党高齢者医療制度に関するプロジェクトチーム」は、さらに低所得者対策を強化する必要があると判断し、保険料の軽減割合を7割から9割に拡大することを柱とした改善策を決めました。

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 与党PTによる軽減策の導入によって、低所得者の負担が軽減される世帯数割合を改めて見てみると、2方式を採用した自治体は22%から69%に拡大、3方式は60%から68%に、4方式も73%から79%へと負担減が拡大します。

 75歳以上の高齢者全体で保険料負担が減少する世帯数割合をみると、75%の世帯で負担減が実現することになります。

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 ただし、東京23区や名古屋市などの大都市では、自治体独自で国保の軽減措置や保険料の値上げを抑えてきた経緯があることから、これまでと比べるとどうしても保険料が上がるケースもあります。

 「4方式」=所得割、資産割、平等割、均等割の4区分の税額を算出し、合計額を賦課するもの(町村型)

 「3方式」=所得割、均等割、平等割の3区分の税額を算出し、合計額を賦課するもの(中小都市型)

 「2方式」=所得割、均等割の2区分の税額を算出し、合計額を賦課するもの(都市型)