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読者の質問にお答えします――再生可能エネルギー法案

▼答える人▼
党政務調査会副会長 佐藤茂樹衆院議員
(2011年8月19日付 公明新聞)

【問い】 民主、自民、公明の3党が合意した再生可能エネルギー特別措置法案の修正内容は、どのようなものでしょうか。(横浜市 H・M)

太陽光発電など普及加速へ
被災地などは負担軽減 適切な買取価格を設定
公明の主張を全面的に反映し修正

 再生可能エネルギー法案は、太陽光や風力、水力、地熱、バイオマスといった再生可能エネルギーで発電された電気の全量を、一定の期間、決まった価格で買い取ることを電気事業者に義務付けるものです。この制度の導入で、現状では発電コストの高い再生可能エネルギーの普及を加速させることが目的です。

 3党が合意した修正内容について、主なポイントは二つあります。一つ目は買い取り価格設定の透明性確保、二つ目は電力の大口需要者や低所得者、被災地への負担軽減措置です。

 欧州の先進事例を見ると、再生可能エネルギー普及の最大のポイントは価格の設定です。修正前の政府案では、価格の設定を、ほぼ経済産業相に委ねる内容でしたが、これでは裁量行政の範囲を出ません。このため、公明党、自民党の主張で、買い取り価格ならびに、買い取り価格算定の基礎に用いた数や算定の方法まで細かく国会報告を義務付けました。

 また、政府による恣意的な価格の決定がなされないよう、中立の第三者機関として「調達価格等算定委員会」を新設し、委員の任命には国会の同意を求めることとしました。

 さらに、政府案では、買い取り価格の種類について、住宅用と住宅用以外の太陽光発電、太陽光以外の発電の3種類という大ざっぱな分類でしたが、修正案では、欧州の先進事例に倣い、きめ細かな価格設定を行うよう条文に盛り込んでいます。

 このほか、経産相による最終的な価格決定の前には環境相や国土交通相、農林水産相との協議を経て、消費者担当相の意見を聞くよう法律で定め、電気事業者には、買い取りに要した費用を電気料金に過度に上乗せしないよう経費削減の努力義務を課しています。

 修正案は、徹底して価格決定過程の透明性を高めたことで、政府案とは全く異なるものになったと言えます。

 また、負担軽減措置について、電気料金が上がれば中小企業を含む電力多消費産業には過度の負担となり、企業の海外流出による産業空洞化や国際競争力の低下が懸念されていました。このため、電気の使用にかかる原単位(売上高1000円当たりの電気の使用量)が製造業平均の8倍を超える事業者を対象に電気代への料金転嫁額を8割以上、減額します。財源については、国民への負担転嫁がなされないよう、エネルギー特別会計で賄うなど必要な予算上の措置を講ずることが法案にも明記されています。

 低所得者への配慮についても、付帯決議に盛り込まれ、東日本大震災の被災地の企業や家庭には、復興が妨げられないよう電気代の上乗せを2013年3月末まで免除します。

 このほか、見直し規定も付則に盛り込まれています。見直しは、(1)来年にも予定されるエネルギー基本計画の変更時点(2)基本計画の変更ごと、または少なくとも3年ごと(3)2020年度までに抜本的見直し――の3段階で行われます。

 公明党は、再生可能エネルギー電力の普及について、参院選マニフェスト2010で、国民生活への影響に配慮した電力の全量固定買い取り制度の創設を掲げ、全力で推進してきました。3党で合意した修正内容は、公明党の主張を政府与党が、ほぼ全面的に受け入れたものとなっています。

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