読者の質問にお答えします ―― ドクターヘリ法案とは

▼答える人▼
党ドクターヘリ全国配備推進PT座長――渡辺たかお参院議員

<問い>
ドクターヘリの導入を進める法案を、国会で審議しているようですが、私たちの暮らしにどのような影響があるのですか。(愛知 H・K)



救命率を大幅に向上
全国配備へ、自治体に財政支援――公明党の主導で法制化

【ドクターヘリの利点】

 ドクターヘリは、救急医療に必要な機器を装備し、医薬品を搭載したヘリコプターです。医師が直ちに搭乗可能な救命救急センターなどの中核病院(全国10道県11カ所)に配備されています。

 ドクターヘリの利点は、迅速な治療による救命率の向上です。医師と看護師が搭乗するので、救急現場に到着した段階から、救命救急センターに搬送するまでの間、患者へ適切な治療を施すことができるので、一刻を争う場面では大変頼りになります。重症化を避けられる可能性も高まります。

 実際に、ドイツではドクターヘリを導入したことにより、アウトバーン(高速自動車道)で発生した事故による死亡率が大幅に減少しています。

 また、災害発生時での実効性ある救急医療の確保も期待されます。今でも、一部の地域ではドクターヘリが災害時に出動していますが、やはり普段から活用していないと、いざというときに十分な働きは望めません。

 ドクターヘリが全国配備され、日常的に活用されるようになれば、災害発生時でも、効果的に救急医療を提供することができます。

 さらに、医師不足問題の改善にも貢献します。そもそも、医師不足になると救急医療も十分に対応できません。しかし、ドクターヘリを活用すれば専門の病院へ迅速な搬送ができるので、適切な治療を受ける選択肢が広がります。

【法案のポイント】

 今、国会でドクターヘリの全国配備を推進する法案が審議されています。最大のポイントは、法案の目的に明記されている「良質かつ適切な救急医療を効率的に提供する体制の確保」です。

 医師の偏在などで医療の格差が社会問題化していますが、救急医療も例外ではありません。都市部では医療体制が整っていますが、地方、特に僻地では十分な救急医療を受けられません。これを改善するためにも、公明党が主張し、この文言を盛り込みました。

 ドクターヘリの事業は、厚生労働省の所管で、実際に導入するのは都道府県ですが、財政的に厳しいため、導入できない自治体があります。このため、法案では、基金による助成を新たに設け、自治体の導入へ大きく道を開きます。

 加えて法案では、ドクターヘリの配備を効果的に促進するため、国の基本方針を踏まえ、都道府県が医療法に基づき医療計画にドクターヘリの確保に関する事項を定めるよう、努力義務も課しています。

【反映された公明党の主張】

 先に述べたように法案の「目的」に公明の主張が反映されました。そして、何よりもこの法案は、基本的に公明党案をベースにして自民党と議論を進め、最終的に野党からも賛成を得たものです。そのため、公明党の主張が反映された点は、国民の健康の保持や救急医療に関する地域間格差の是正など、多岐にわたっています。

 また、法案の付則では、施行後3年を目途として、医療保険等の適用を検討する趣旨を明確にした文言が盛り込まれました。これによって、将来、医療保険が適用されるようになれば、自治体のさらなる負担軽減も期待されます。

【成立後の取り組み】

 法案成立後、公明党の国会議員と都道府県の議員が連携して、地域住民の理解をいただきながら、早期導入を図っていきます。適切な救急医療を施せば、本来助かるべき命を確実に救うことができます。これからも、国民の生命を守るため、公明党がマニフェストで掲げたドクターヘリの全国配備に向け、全力で取り組みます。

(2007年5月24日付 公明新聞から)