
増え続ける非正規雇用、長期にわたり不安定な生活を強いられる年長フリーター、まじめに働いても生活保護水準程度の収入しか得られないワーキングプアなど、今、日本の「雇用」はさまざまな問題を抱えています。このため、公明党は「雇用格差是正対策本部」を設置し、「安心の雇用」確立へ全力を挙げています。雇用を取り巻く問題について、同対策本部の福島豊本部長(衆院議員)にインタビューしました。
――――派遣労働について。
福島 派遣労働の現状に検討を加え、必要な措置を講じなければなりません。近年、労働市場改革が進んで派遣労働が規制緩和された結果、若者の3人に1人が非正規雇用だという実態を生んでいます。また、正規社員と非正規社員の処遇の格差があり、働いてもなかなか所得が増えないというのが現状です。国税庁の調査でも、年収200万円以下の労働者は1000万人を超えています。
特に、若者はかつてのように正規雇用されず、年功賃金のもとで所得が増えていくという安定した人生コースを描きにくくなっています。これまで公明党は、青年局を中心に、フリーター対策などに国を挙げて取り組むよう他党に先駆けて政策提言してきましたが、いまだ多くの青年が不安定で低所得の雇用を強いられている実態にしっかり目を据えなければならないと思っています。
――年長フリーターについて。
福島 わが国における労働市場改革は、「失われた10年」と言われた長期不況の中、企業がいかに人件費を抑制するかという視点がその背景にありました。そして、雇用の規制改革で企業は競争力と業績を回復させましたが、その時期に正社員になれず非正規の働き方を選択せざるを得なかった方々が多く存在し、その期間も長期化しています。本来なら30歳を過ぎ、安定した雇用と生活、結婚し家庭を築くことを望んでもなかなか実現できない。フリーター問題が単に若者だけの問題でなく幅広い年齢層に拡大しています。日本社会の非常に大きな課題であり、国を挙げて早急に解決する必要があります。
――ワーキングプアについて。
福島 こうした実態が日雇い派遣で働く方々の現状ではないでしょうか。携帯電話のメールで通知された場所へ出掛けて働き、一日数千円の日給を受け取る。1カ月働いても十数万円にしかならない。こうした働き方では、技術や職業能力を身に付ける場もなく、正社員として雇用されるなどの新しいチャンスも訪れないといった悪循環に陥ってしまうケースが多いのが現状です。
――対策本部について。
福島 このため私たち公明党は、非正規雇用の増大、年長フリーター、ワーキングプアなどの問題を真正面から受け止める必要があると思っています。いま一度、立ち止まって、労働市場の在り方を検討すべきだと考えています。そのため、より本格的に将来を見据えた労働市場の在り方を議論し、所得格差の拡大などを真正面からとらえ、雇用格差を是正するという問題を中心課題に据えた対策本部を立ち上げたわけです。今後、働く立場からの声を真摯に受け止め、働く青年の意見も先頭に立って聞いていきます。
11月中にも派遣労働の在り方の見直しの具体案をまとめて厚労相に申し入れ、正社員化への技能向上など種々の予算事業も2008年度予算案で拡充していきたいと思います。
(2007年10月28日付 公明新聞)