
中心市街地の、にぎわいを取り戻すために、今国会で「まちづくり三法」の見直しが行われ、都市計画法、中心市街地活性化法の両改正法が成立した。そこで、党「まちづくり三法見直し検討プロジェクトチーム(PT)」の浜田昌良事務局長(参院議員)に聞いた。
??「まちづくり三法」を改正した狙いは。
浜田昌良事務局長 まちづくり三法は、都市計画法、中心市街地活性化法、大規模小売店舗立地法の三つの法律から成り立っています。これらの法律は、「シャッター通り」に象徴されるような地方都市の中心市街地の衰退を食い止め、商店街や地域の活性化を図るためにそれぞれ制定されました。しかし、実際は郊外への居住者の増加と大型店の出店拡大が相次ぎ、十分に目的が達成されていない状況でした。
そこで今回、都市計画法と中心市街地活性化法を改正し、高齢者などが歩いて暮らせる「コンパクトシティ(図参照)」を一層促進するために、法改正が行われることになりました。
??改正都市計画法はどのような内容ですか。
浜田 これまでの都市計画法では、床面積が1万平方メートルを超える大型店舗や映画館などの大規模集客施設は、実態上自由に建設できました。しかし、今回の法改正では、公明党の強い主張により、土地利用の原則を転換し、大規模集客施設の立地可能地域を商業地域、近隣商業地域、準工業地域に制限した上で、その他の地域への立地については、都市計画の手続きを通じてそれぞれの地域で、その是非を判断することになりました。どうしても建設をしたければ、都市計画の手続きをとり、住民と関係市町村の同意を得て、都道府県知事との協議を経た上でなければ立地できないようになりました。
??郊外の無秩序な開発を抑制するということですか。
浜田 その通りです。これまでは都市計画区域以外は、都市計画法では対応できなかったために、農地の真ん中に大きなショッピングセンターなどが立地されるといったケースが数多くありました。このような開発を食い止めるために、準都市計画区域の決定権限を、市町村から都道府県に移譲しました。そうすることで、広域的な観点から、地域住民にとって望ましいまちづくりはどうあるべきかを考えることができるようになると考えられます。
??改正中心市街地活性化法の内容は。
浜田 改正中心市街地活性化法には、大きなポイントが四つあります。
1番目のポイントは、従来は2本柱だった法の重点施策を4本柱にしたことです。これまでの都市・市街地の整備、商業の活性化に、郊外へ広がる傾向があった福利厚生施設を中心市街地に集めることと、誰もがまちの中心部で暮らしやすくすることを加えました。歩いて暮らせるコンパクトシティをさらに前進させることが明確にされました。
2番目は、市町村が作りっ放しであった中心市街地活性化のための基本計画を、より実効性のあるものにするために、基本計画に対する内閣総理大臣の認定制度を創設し重点的に支援することになりました。3番目は、首相を本部長とする中心市街地活性化本部をつくり、国を挙げて全国のまちづくりを積極的に支援する体制を整備したことです。
??四つ目の柱は。
浜田 4番目のポイントは、従来のまちづくり機関(TMO=タウン・マネジメント・オーガニゼーション)を発展させて、まちづくりを住民全体で話し合う場をつくるため、中心市街地活性化協議会を地域ごとに設置。市町村が作る基本計画に対して、多様な意見が反映されるようにしました。この四つのポイントで、より強力に中心市街地の活性化をめざします。
『地方議員の取り組み重要に』
??まちづくりは、行政の取り組みだけではなく、地域住民の協力も欠かせないのではないでしょうか。
浜田 法施行後においては、市町村自身が中心市街地活性化計画の提出主体になるので、ぜひ、中心市街地ごとの協議会と連携をとって、議論し、自分たちのまちづくりはどうあるべきかを議論してほしいと思います。今回の法改正によって、中心市街地活性化に熱心に取り組む自治体と、そうではない自治体との“格差”が大きくなっていくと思います。それだけに、公明党の地方議員の皆さんの取り組みが、ますます重要になってきたといえます。