新政権スタート、公明党の真価発揮へ。あすから国会論戦――北側幹事長にインタビュー




 公明党は、福田新内閣の発足に当たり、自民党との間で「政治とカネ」「格差是正」「負担増緩和」など今後取り組む重点政策課題を盛り込んだ「連立政権合意」を交わし、自公連立政権の継続を確認しました。また、国会ではあすから新首相の所信表明演説(1日)と、これに対する衆参両院本会議の代表質問(3〜5日)が行われ、本格的な与野党の論戦がスタートします。そこで北側一雄幹事長にインタビューし、新たな連立政権の中での公明党の役割、重要課題での公明党の政策の方向性、今臨時国会での具体的な対応など、「新政権で公明党は一体、何をめざすのか」について聞きました。


『「国民のための政治」貫く』
『「政治とカネ」透明化を前進/負担増・格差の緩和に全力』
『国際社会が高く評価、対テロの平和活動――インド洋上での海自による給油



――――新政権で公明党が果たす役割について。

北側一雄幹事長 参院選の結果、参院では野党が過半数を得ており、仮に法案が衆院で可決できても、参院で野党が反対すれば成立できません。そうした中でも、大切なことは「国民のための政治」であり、国会で国民不在の政争に明け暮れたり、政局絡みの政治判断が優先されるようではいけません。大事なことはどこまでも「国民生活」であり、国民の生活向上のためにどうすべきかを与野党で議論し、合意形成をしていく必要があります。

 その意味で、与野党で合意形成を行うプロセス(過程)で、自民党と民主党の間で合意形成ができるような役割を果たしていくことも今後、公明党の大事な役割の一つになってくると思います。

――「連立政権合意」の意義と内容について。

北側 太田代表と福田自民党総裁の間で交わした「政権合意」に、これから公明党がやるべき当面の重要課題の方向性はすべて盛り込まれています。小泉・安倍政権で進めてきた改革路線は維持すべきですが、改革を急ぐあまり、負担増に苦しむ方々の痛みや地域間格差などが生じています。当時から公明党は、それらへの対策が極めて重要だと訴えてきましたが、必ずしも政策に具体化できたか、反省もあります。

 一つは社会保障問題。特に高齢者医療制度の負担増問題は少し時間をかけ、あるべき高齢者医療制度を論議することにし、その間、その実施を凍結する方向で合意しました。児童扶養手当の一部削減も、就労支援の効果がどこまで及んでいるかをよくヒアリング(聞き取り調査)し、この凍結についても、内容を早急に詰めていきます。

 さらに「政治とカネ」の問題です。先の参院選では「政治とカネ」について「より透明性を増すべし」というのが国民の意思でした。その民意を受け止め、自民党と「1円以上の全ての支出に領収書等添付を義務付け」で合意しましたが、さらなる透明化を図るよう政治資金規正法の改正についてぜひ各党間で合意し、成案を得て、この国会でさらなる透明化が図れるよう公明党が先頭に立って努力します。

 こうした医療、福祉、清潔な政治などの面で、まさに公明党の真価を発揮していく決意です。

――今臨時国会での対応について。

北側 今国会の大きな課題は、テロ対策特別措置法の延長です。2001年の9・11米同時多発テロ後、国際社会は「テロの抑止と撲滅」に向け、一致して活動しています。特に、インド洋では、海上阻止活動を行う国々の艦船への給油・給水活動を、日本の海上自衛隊が担っています。

 この活動は、国際社会から高く評価されています。国連安保理でも感謝と継続への期待を示す決議が行われました。関係国からも、ぜひ継続してほしいとの要請が相次いでおり、先日も在日パキスタン大使公邸に、海上阻止活動に参加している国々の在日大使が集まり「継続を希望する」との声明を発表しました。

 この活動は、国際社会の平和を脅かすテロの撲滅のために日本はどのような役割を果たすかという問題です。石油の9割を中東諸国に依存する日本にとって、インド洋における安全な航行を確保することは、わが国の国益にもかないます。こうした平和のための活動は、世論調査でも徐々に国民の理解が深まってきており、公明党としても継続できるよう努力します。


『生活の不安に敏感に反応』
『「公明党らしさ」示しつつ自民をリードする気概で』


――2008年度予算案の編成について。

北側 与野党の勢力が衆参でねじれた国会状況であっても、国民不在の国会ではいけません。

 特に、予算案は最も国民生活に密接に関係します。また、「連立政権合意」の重要項目もかなりの部分が予算に関係します。

 地域の活性化をどう進めるか。社会保障では、基礎年金の国庫負担割合の2分の1への引き上げも、この年末に最終的に議論し、具体的な結論を得なくてはなりません。さらに、高齢者医療制度や児童扶養手当の負担増の凍結も予算案に関わりますし、重要な救急医療体制の整備もそうです。

 その意味で、08年度予算案は当然、この年末までに編成し、来年1月の通常国会に提出して、きちんと新年度の4月から執行できるよう対処していくことが、与野党を問わず、大切なことだと考えています。

――衆院の解散・総選挙の時期について。

北側 福田新政権が発足し、あすは国会で新首相の所信表明演説が行われます。私は、福田首相は改革路線を維持しつつも今までの路線を一部修正する政策を展開するのではないかと思います。

 その意味では、衆院の解散時期は、まず福田新内閣がどんな政策を実行するかをしっかり見て、その上で国民に信を問うということでいいのではないでしょうか。まずは福田新政権がどんな仕事をするか。その仕事ぶりを、ぜひ国民の皆さまに見ていただく。もちろん公明党は与党ですから、福田政権を支えつつ、私たちの意見や考え方も反映させた“仕事ぶり”をぜひ展開していただき、その上で信を問うということになるのではないかと思っています。

――新政権での公明党の決意について。

北側 まず、国民の皆さまに「公明党らしさ」がよく見えるようにします。異例なことでしたが、今回の新政権発足に当たっては、公明党として事前に、連立政権協議に臨む基本姿勢を発表しました。これは「公明党は政権協議にこういう姿勢で臨む」ということを具体的に示したものです。このように、一つの政策が決定する過程で、公明党はこう意見を述べ、こう反映されたということが国民に見えるようにしていくことが、やはり重要だと認識しています。

 「政治とカネ」や「福祉・医療」「暮らし」など生活に関わる政策課題は、公明党がしっかり自民党をリードしてやってほしい、それが公明党の役割ではないかというのが、国民や支持者の皆さまの声だと思います。

 生活の課題や国民が不安に思う課題は、まず公明党が敏感に反応し、自民党をリードし政策に反映させる。それを行っていくことが公明党の役割と使命だと思います。その点をしっかり踏まえて、今後、国会論戦や予算編成などに全力を尽くします。

(2007年9月30日付 公明新聞)