混乱せず106時間審議??教育基本法案の委員会採決について、西・衆院特委理事に聞く


特野党要求どおり
中央・地方公聴会も開催
 政府提出の教育基本法案が15日、衆院特別委員会で可決したことについて、公明党の西博義理事にインタビューしました。


??教育基本法案の委員会採決に踏み切ったが。

西 教育基本法案は、衆院教基法特別委員会などで、一度も混乱せず、政府、民主党の両案を一緒に106時間も審議を行ってきた。

 与野党とも、同じ質問が多くなり、民主党の提案者の中にも「すでに申し上げたことですが」と答弁する議員もいた。また野党側の要求により、中央公聴会、全国6カ所の地方公聴会を開催。参考人質疑も先の通常国会で3回、今国会で1回、合計16人からご意見を伺った。

 さらに、先の通常国会の会期末、自民、民主両党間で、国会閉会中に修正協議を行うことになっていたが、民主側から「必要ない」と言われ、事実上、閉ざされた。これまで与党側は、野党側の要求に、そのまま応じてきており、採決には十分機が熟している。


??野党は採決に反対していたが。

西 野党は、高校必修科目の未履修、いじめによる自殺、タウンミーティングの「やらせ質問」などの問題について、十分な審議を求めている。こうした個別の問題は、教育の骨格である教基法の改正と混同せず、各委員会の場で十分議論するべきだ。いじめ問題は文部科学委員会で熱心な議論が交わされている。


??民主党案の問題点は何か。

西 最大の欠点は、地方公共団体の教育行政について、「その長が行わなければならない」と表記していること。各自治体の教育委員会は、一般行政から独立した組織だ。民主党案は、知事や首長が権限を持ち、彼らの意向が直接、反映されることになる。それでは、教育は政治から中立でなければならない、との基本原則から逸脱する恐れがあり、教基法改正に反対する人はもちろん、改正に賛成する人も危ぐを抱いている。政府案では、現行法の「不当な支配に服することなく」という“教育の中立性”を確保する条文を残し、制度的には、教育委員会を存続させている。

 「愛国心」をめぐる表記について、政府案の「わが国と郷土を愛するとともに」は、大臣が「統治機構は含まない」と明確に答弁している。民主党案の「日本を愛する心を涵養し」は、条文に明記されておらず、あいまいだ。

 宗教教育に関して、政府案は「宗教に関する一般的教養」と現行法を踏襲しているが、民主案は「宗教的感性の涵養」と表記。信教の自由を定める憲法20条との関係でも問題がある。


(2006年11月16日付 公明新聞)