勝ち抜ける強じんな党に――太田昭宏代表に聞く


全議員が訪問対話を徹底
転換点の日本 公明の役割・責任大きい

『生活者の視点で政策実現』 
『与党内でチェック機能、明確に果たす』

 22日の第30回全国県代表協議会で公明党は、「次の勝利」に向け、強靱で魅力ある党の構築を誓い合い、新たな闘いを開始しました。そこで、太田昭宏代表に、参院選の総括や、選挙結果を受けた今後の対応と当面の重要課題への取り組みについて聞きました。


――先の参院選での与党への逆風について、どう受け止めていますか。

太田昭宏代表 政策論以前に年金記録問題や政治とカネ、そして相次いだ閣僚の不規則発言が大きく影響しました。

 そして、その根底の問題として、小泉政治の構造改革路線から派生した地域格差や負担増を強いられている人たち、地方や中小企業などもっと恩恵を受けなければいけない人々に対して、きめ細かな対応をしなければいけないにもかかわらず、政策的な配慮と行動が足りなかった。また、政府はその苦しい実感がつかめていないのではないか。そうした批判が敗因の大きな背景にあったことは否めません。

 有権者は、年金や生活格差といった生活不安の解消を最も求めていました。しかし、安倍内閣は憲法改正などを優先課題とするのではないかと有権者には映った。現実にはそうではありませんが、しかしそうした意向が今の内閣からは垣間見られた。政権と国民の目線にズレがあったのが、結果として投票行動に表れたのだと思います。


『有権者は「隠そう」とする政治拒絶』

――公明党の比例区票後退の理由の一つに、「与党の中で存在感を示しきれなかった」との指摘もあります。

太田 米コロンビア大学のジェラルド・カーティス教授は政権への「チェック・アンド・バランスの機能を果たしているのは唯一公明党」と評価しています。しかし今回、その役割を国民に見える形で十分に果たせなかった点は率直に認めざるを得ません。

 透明性、公開性のある、率直な政治でなければ信頼されません。年金記録の問題も長い間表面に出なかった。政治とカネについても何かやましいことがあるのではないか。“絆創膏”で何か隠しているのではないか。有権者は「何かを隠そうとする政治の体質」を拒絶する意思表示をしたのだと思います。

 政権に何か問題が起こればすぐにチェック機能を働かせ、踏むべきブレーキをしっかり踏む。こうした「公明党らしさ」の発揮こそが、結果として国民の政権への信頼度を高め、連立政権にとって大きなプラスになると確信しています。

 その意味で、平和の党、福祉の党、そして生活者の政治を推進する党として、これまで以上に政府や自民党に対して、より強く、よりはっきりと意見を申し上げていく所存です。


――「政治とカネ」の問題については。

太田 先の通常国会で、政治家の資金管理団体を対象に、人件費を除く5万円以上の経常経費支出に領収書添付を義務付けることなどを柱とする政治資金規正法の改正を行いましたが、「それでは不十分」というのが参院選で示された民意だと受け止めています。透明化をさらに高めていけるよう、もう一段の改革に取り組んでいきます。「政治とカネ」の問題にどの党よりも厳しく取り組んできたのが公明党です。与野党の合意づくりにリーダーシップを発揮していきたい。


――27日には内閣改造が行われる予定です。

太田 安倍内閣にとって、国民の支持を回復できるかどうか、政権立て直しが図られるかどうか。今回の組閣はまさに正念場。見識ある、存在感と力のある人を配置し、総合力の高い内閣となるよう期待しています。


――臨時国会に臨む公明党の姿勢について。

太田 参院選の結果、衆院では与党、参院では野党がそれぞれ過半数を占める、衆参でねじれている国会となります。

 この臨時国会では、テロ対策特別措置法などの重要法案もあります。野党との対決法案も出てきますが、私たちは与党として野党との丁寧な話し合いを重ね、あくまでも国民の側に立って修正すべきは修正するという練度の高い議論にしていくべきだと考えます。


――民主党は参院で第一党になりました。
 
太田 参院で主導権を握った民主党の責任は極めて大きく、日本は内外で大きな課題を抱えています。政治の混乱で対応が遅れたり、改革が停滞するようなことがあってはなりません。

 民主党には、これまでのようにパフォーマンスや政局を混乱させる無責任な行動は許されなくなったと申し上げておきたい。


『国民の支持集められる魅力ある党に』

――「次の勝利」に向けた公明党の取り組みについて。

太田 参院選での教訓はさまざまありましたが、8年間の自公連立政権について、参院選で負けたからすべてダメなどということはありません。われわれが果たしてきた改革の成果は間違いありません。次の戦いも、自公の枠組みでやっていくことに変わりはありません。

 日本は今、経済の持続的な成長、財政健全化、安定した社会保障制度、地球環境問題などで大きなヤマ場を迎えています。進むべき方向は明確です。一時の政治の停滞も許されません。こうした時に、政権の一角を担う公明党の責任はますます大きくなっていると実感しています。

 私たちの行動も、私たちの政策も、私たちの訴え方、日々の日常活動においても、私はもう一段強い党をつくると決意しています。どのような状況下でも勝ち抜いていける、幅広い国民の支持を集められる「魅力ある党」の構築に全力で取り組んでいきます。

 公明党に対する厳しいご叱責も、大きな使命と期待があるがゆえと受け止め、全議員が徹して生活現場に、徹して行動を、そして支持者・住民の声に耳を傾け、課題を解決する訪問対話運動に徹してまいりたい。次の勝利をめざし私自身が心深く、徹底して行動し、党勢拡大の先頭に立って闘ってまいります。

(2007年8月26日付 公明新聞)