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円高、デフレから生活守る、公明党の「緊急経済対策」――斉藤政調会長に聞く

地方の活性化に力点
危機感が乏しい政府・日銀

公明党は2日、「円高対策・デフレ脱却に向けた緊急経済対策」を発表しました。その狙いやポイントについて、斉藤鉄夫政務調査会長に聞きました。
(2010年9月4日付公明新聞)

・自治体の雇用対策を拡充
・うつ病、医師不足に対処
・環境分野の需要を喚起へ

――対策の狙いは。

斉藤鉄夫政務調査会長 現下の急激な円高と株安をこのまま放置すれば、デフレ(持続的な物価下落)を加速させ、日本経済の基礎力さえ失いかねません。ところが、政府と日銀(日本銀行)は危機意識が非常に薄い。民主党政権は党代表選で党内政局に明け暮れ、8月30日に基本方針を発表した政府の追加経済対策も規模、内容ともまったく話になりません。一方、日銀が同日発表した金融緩和策も、あまりに小出しでタイミングも遅く、かえって円高を招いてしまいました。公明党としては、何としても国民の生活を守らなければならないという、やむにやまれぬ思いで今回の対策をまとめました。

――急激な円高に不安感が広がっていますが。

斉藤 為替対策として、国際的な協調体制の構築と、必要に応じた単独介入の実施を盛り込みました。金融対策では、デフレ脱却に向け、3年を目途に実質2%程度、名目3~4%程度の経済成長を達成する物価目標を政府と日銀が共有することを明確に示しました。

――経済対策の柱は。

斉藤 予算規模を4兆円とし、(1)地方の活性化(2)雇用対策(3)「新しい福祉の実現」に向けた環境整備(4)環境対策に資する需要喚起(5)中小企業対策及び金融支援等――の5分野で、大きな経済効果を生む施策に重点を置きました。財政規律を守りつつ、最大限の経済効果を挙げられるよう、ギリギリまで調整しました。

――具体的な内容は。

斉藤 今、最も疲弊しているのが地方経済です。1兆2000億円規模の「地域活性化臨時交付金」(仮称)をつくり、地方自治体の実情に応じて災害・防災対策、雇用の創出などに充てる使い勝手の良い交付金を確保します。また、学校耐震化で国の負担割合を2分の1から3分の2に積み増した措置を延長し、公立小・中学校などの耐震工事を促進します。

 雇用対策では、「ふるさと雇用再生特別基金事業」と「緊急雇用創出事業」の拡充で、地方自治体による緊急雇用創出を後押しします。未就職卒業者の早期就職支援のため、卒業後3年以内を「新卒」扱いするのに必要な措置のほか、学生の就職活動を応援する「就活手当」創設も明記しました。

――党が重視する「新しい福祉」、環境、中小企業の分野は。

斉藤 「新しい福祉」を着実に前進させる環境整備として、うつ病対策に有効な認知行動療法の普及へ体制整備を進めます。また、「児童虐待防止対策緊急強化基金」を創設し、児童相談所の体制を強化します。

 医師不足に悩む医療過疎地を支援する「地域医療再生基金」や、がんや難病の患者の命を救うための「未承認薬開発支援」など、民主党政権で大幅に削減されてしまった予算の十分な確保をめざします。

 環境対策では、公明党が推進してきた家電・住宅エコポイント制度の延長・拡充を明記。家電は来年7月まで延長する一方、住宅は給湯器や節水型便器、省エネ型浄化槽などにも対象を拡大することを盛り込みました。中小企業金融では、来年3月で期限切れとなる緊急保証制度を1年延長し、保証枠を現在の36兆円から40兆円へ拡充します。

――財源の確保は。

斉藤 財源4兆円は、今年度予算の経済危機対応・地域活性化予備費9000億円のほか、補正予算の編成を前提に、昨年度決算剰余金の全額1兆6000億円、公共事業などの財源に充てる建設国債1兆5000億円で賄います。国債発行は、単なる赤字の埋め合わせではなく、将来世代も利用できる社会資本を整備するための建設国債としました。対策による経済効果はGDP(国内総生産)の1%と見込んでいます。

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