「新しい福祉」実現に全力。公明党の参院選マニフェスト――斉藤政調会長に聞く
チーム力 存分に発揮
経済成長促し、清潔政治を推進
公明党は17日、7月11日投開票の参院選に向け「マニフェスト2010 参院選重点政策」を発表しました。
そのポイントなどについて、斉藤鉄夫政務調査会長に聞きました。
(2010年6月19日付公明新聞)
――参院選マニフェストの全体像は。
斉藤鉄夫政務調査会長 「新しい福祉」「景気対策・成長戦略」「クリーンな政治の実現」「国民のための行政の実現」からなる4つの主要政策と、教育、農林水産業、環境、平和の4つの重点政策および本編(政策集)で構成し、このほか当面する重要政治課題について党の見解をまとめています。
――ポイントは。
斉藤 最も公明党らしさが表れているのが「新しい福祉」を提案した点です。
現代は社会の変化が激しく、家庭や地域、職場が担ってきた“人を支える”機能が急速に劣化しています。その結果、うつ病など心の病やDV(配偶者などによる暴力)、引きこもり、孤独死などが急増しており、国民は新しいリスク(危険性)に直面しています。そういう人を支えていくため、従来の年金、医療、介護の枠組みに加え、新しい福祉施策を国が総合的に進めていくべきだと考えます。
――具体的には。
斉藤 (1)新しい生活保障(2)新しい雇用保障(3)新しいヒューマンケア――の3つを柱に立てました。具体的な政策としては、空き家をリフォームし、住宅困窮者に低家賃で供給する「セーフティーネット住宅」の100万戸供給や、「新卒」要件の卒業後3年間までの緩和、うつ病の早期発見・治療から社会復帰までの一貫した支援体制の構築などを盛り込んでいます。
――その他の主要政策について。
斉藤 景気対策・成長戦略では、中長期の視点から、安心の社会保障制度の確立で内需を喚起するほか、短期的な視点として学校耐震化や介護施設の充実など真に必要な公共事業の必要性を訴えています。
また、「政治とカネ」の問題の根絶に向けた企業・団体献金の全面禁止や天下りの根絶なども掲げています。
公明党の政策は、机上の論理ではなく、全国で3000人を超える議員の誠実な市民相談から生まれてきたものです。
今、政党に問われているのは、国、地方を通じた課題を的確に把握し、解決に向けて政策として実現する力です。公明党は持ち前のチーム力を存分に発揮し、政策実現に全力で取り組みます。
『拙速な消費税増税論議は景気冷やす』
――菅直人首相は財政健全化に向けた超党派検討会議への参加を呼び掛けています。
斉藤 会議に参加することは、やぶさかではありませんが、経済状況が厳しい中、増税の議論をすること自体、足下の景気を冷やすことになります。同時に、行政のムダ削減も不十分なため、これも一段と進めていかなくてはなりません。
ただ、今後も少子高齢化が続き、社会保障費が膨らむことを考えれば、財源を確保するため、消費税を含む税制の抜本改革は必要です。それにはまず、社会保障のあるべき姿を議論して国民的なコンセンサス(合意)をつくり、その実現のために税制改革を行わなければなりません。
民主党が社会保障制度の明確なビジョンを示していない中、増税の議論をしようというのは順序が逆です。
――税制の抜本改革に対する公明党の考えは。
斉藤 財政健全化は増税ではなく、歳出・歳入の一体改革や経済成長に伴う税収増で対応するのが原則です。また、消費税収の使途は年金、医療、介護の社会保障給付や子育て支援のためだけに限る目的税とすべきです。
税制の抜本改革を実行に移すには、経済状況などの環境が整っていなくてはなりません。具体的には、着実な景気回復とデフレ(物価が持続的に下落する状態)からの脱却、行政のムダ削減の徹底、社会保障制度の機能強化の具体化が進んでいることが条件です。
その上、消費税には、所得が低い人ほど負担が重い逆進性などの問題があります。よって、税率の見直しでは、複数税率の導入など低所得者への配慮が欠かせません。さらに、格差是正に向けた所得税の最高税率引き上げや相続税見直しなど、税制全般について一体的に行うことも重要な視点です。