社保、厚年病院の存続可能に。公明主導の議員立法で――坂口力副代表(元厚労相)に聞く
全国の社会保険病院などを地域の中核病院として存続させるための改正年金・健康保険福祉施設整理機構法が、17日の参院本会議で与野党の賛成多数で可決、成立した。法案を中心になってまとめた公明党の坂口力副代表(元厚生労働相)に、その意義を聞いた。
(2011年6月19日付公明新聞)
政府・与党の対応は無責任
現場の声受け止め、地域医療を守り抜く
――法案成立をどう受け止めるか。
坂口副代表 全国61の社会保険病院、厚生年金病院について、地域の皆さんも存続を心配していましたが、法律が成立し、病院に明確な位置付けができました。喜ばしく思っています。
――昨年夏、「年金・健康保険福祉施設整理機構」(RFO)を2年間延長する法律ができた。その後の政府・民主党の対応はどうだったか。
坂口 本来なら政府が責任を持って法案を再提出すべきですが、昨年末、政府側から再提出しない意向が示されました。それは無責任だと厚生労働省に迫りましたが、細川律夫厚労相からは「議員立法で出してほしい」との回答でした。
議員立法もやむを得ませんが、それなら与党である民主党が推進するのが本来の姿です。
――それで公明党が動いた。
坂口 現場で働く医師や看護士の皆さんは、将来性のはっきりしない病院では働けないと、辞める人が増えていました。病院側からの悲痛な叫びも寄せられ、地域医療を守り抜くために、公明党中心で議員立法をまとめたのです。
――法律のポイントは。
坂口 まずRFOを施設の整理機構から、病院の運営主体に“衣替え”し、今後も地域医療に取り組む公的病院として位置付けました。
その上で病院の新設はせず、国庫補助もなくなるので独立した経営となります。
また、病院を譲渡する際は、地元の知事や市町村長から意見聴取することを義務付けました。いずれにしても地元の意向を大事にすべきです。
さらに東京北社会保険病院(東京・北区)などのように、RFOの委託を受けて独自の運営主体を持っている病院についても、現状のまま存続します。
社保、厚年病院とも地域に密着してきたことは間違いありません。今回、法律で立場を安定させ、存続も可能にしました。
しかし、地域医療を守っていくことを中心に考える公明党としては、今後も病院を地域の皆さんとともに“育てていく”ために、手を差し伸べていきたいと思います。