iWoman 公明党女性委員会

news clip

メニュー

原発賠償「仮払い法案」の意義――党原子力損害賠償スキーム検討PT 佐藤茂樹事務局長に聞く

公明党など野党5党が共同で、東京電力福島第1原発事故による損害賠償の仮払金を国が迅速に支払うための「原子力事故被害緊急措置法案(仮払い法案)」を国会に提出した。法案の意義とポイントについて、公明党の佐藤茂樹・原子力損害賠償スキーム検討プロジェクトチーム(PT)事務局長(衆院議員)に聞いた。
(2011年7月5日付公明新聞)

『被害者の救済が第一。早期仮払いへ国の責任明確化』
『公明主導で被災県の事務負担を軽減』

――「仮払い法案」を提出した背景は。

佐藤事務局長 原発事故によって住民や事業者に甚大な損害が発生していることから、東電は早急に損害賠償の支払いを行う責任があります。しかし、実際には、一部の仮払いが行われていますが、資金調達もままならない上、最終的には東電の判断に委ねられるため、少額の支払いにとどまっています。さらに、原子力被害は収束していないため、損害範囲が確定せず賠償請求が難しいことなどから、支払いが遅れています。つまり、法律に基づかない東電による仮払いは、「遅い」「足りない」「不明確」という問題があります。

 こうした問題があるにもかかわらず、約4カ月がたっても政府の対応は、自ら救済の矢面に立とうとせず、国の責任を回避しています。そもそも、賠償の枠組みを示した政府案(原子力損害賠償支援機構法案)は、国の責任の明確化や東電の責任のあり方、他の原子力事業者の負担や国民負担の最小化等について、丁寧な議論が必要です。政府案の是非を含めて検討が行われる間、急ぐべきは被害者の救済であり、被害者の手元に仮払金をいち早く届けることが、第一に果たすべき責任であるはずです。

 そこで公明党は、国による仮払いを促進する「原子力事故被害緊急措置法案」を、野党共同で国会に提出しました。

――同法案のポイントは。

佐藤 法案では、東電の賠償責任は厳しく追及しながらも、被害者の早期救済のための緊急措置として国が前面に立って、損害の概算額の10分の5を下回らない割合の額の早期仮払いを行い、後に東電に求償するようにしました。

 さらに、原子力損害賠償紛争審査会の指針で定められていない損害については仮払金が支払われていません。そこで、地方公共団体が行う、居住者等の被ばく放射線量の測定や校庭の表土処理などの応急の災害対策を補助するために、「原子力被害応急対策基金」を設置し、地方公共団体が同基金を活用して、地域の実情に応じた必要な措置を実施できるようにしました。

――公明党の主張が反映された点は。

佐藤 公明党は、同法案の協議に当たり、(1)国の責任と果たすべき役割の明確化(2)仮払いに関する都道府県の事務負担の軽減(3)仮払いの財源確保について国が責任を持つ――の3点を主張し、同法案に盛り込みました。

 被害者の救済が第一という観点から、国が矢面に立った対応を法的に位置付けました。特に、都道府県の事務負担の軽減については、被災地の公明議員との連携で寄せられたものであり、被災地が復旧・復興に向けた対応に追われている中で、新たな事務負担が生じることをできる限り軽減すべきとの現場の声を反映したものです。

 政府は、支援機構法案の成立を掲げていますが、賠償の枠組みが決定しても原発事故が収束するまで、被害者への賠償金の支払いが加速するわけではありません。真に被害者の側に立てば仮払金の早期支払いが急務であることは明らかです。公明党は、政府による現場とかけ離れた対応をただしつつ、これからも被害者の早期救済が第一との立場から、仮払い法案の今国会での早期成立に向け全力で取り組んでまいります。

ページのトップへ