
悪徳商法の被害者に代わり、一定の条件を満たす消費者団体が業者を訴える消費者団体訴訟制度(団体訴権)の導入を盛り込んだ消費者契約法改正案が先週、国会に提出された。公明党がマニフェスト(政策綱領)に掲げ一貫して推進してきたもので、今国会での成立を目指す。同改正案のポイントについて、党消費者問題対策委員長で同内閣部会長の田端正広衆院議員に聞いた。
公益性重視の画期的な法案
??消費者契約法改正案のポイントは。
田端正広委員長 最大の柱は、公明党がマニフェストに掲げて実現に取り組んできた消費者団体訴訟の制度化が盛り込まれたことです。
この制度は、認定された適格消費者団体が、不当な契約や勧誘などで被害を受けた人に代わって訴訟を起こすことができる仕組みです。適格団体が、事業者による不当行為の差し止め請求の訴えを起こすことで、被害の拡大を未然に防ぐことが期待できます。不特定多数の消費者の利益を守る、公益性という新たな観点からつくられた、日本では初めての画期的な法案と言えます。
このため、適格団体には、(1)消費者の利益擁護の活動を一定期間、継続的に実施(2)法律問題に詳しい人材がいる??などの厳しい要件が設けられ、立ち入り調査や認定の取り消しも含めた厳しいチェックを受けます。こうした条件を満たす団体は現在、全国で大都市中心に7〜8団体と想定されています。
多くの被害者が泣き寝入り
?? この制度が必要とされる背景は。
田端 消費者と事業者間でのトラブルに関しては、2000年に成立した消費者契約法で、不当な契約条項の取り消しや無効を訴える仕組みはできています。しかし、事業者を相手に個人が訴訟を起こしたり交渉するとなると大変な労力や費用を要します。最終的には泣き寝入りせざるを得ないケースも少なくありません。
また、悪徳商法が横行すれば、被害者が多数に及ぶという傾向があります。多発し多様化する消費者トラブルを事前に防ぎ、抑止するためには、できるだけ早い段階で被害の芽を摘み取る必要性があります。

実際、既に団体訴訟制度の導入が進んでいるEU(欧州連合)主要国では、悪徳商法に対し一定の抑止効果が認められています
【表参照】。
評価高い公明の取り組み
??公明党の主張が反映された点は。
田端 消費者団体や弁護士の方々と協議を重ねる中で、多くの意見を頂きました。その声を反映して、例えば、不当契約条項だけでなく、不当勧誘行為も差し止めの対象にしました。また、裁判管轄については、事業者の本社所在地はもちろん、営業所所在地も加えました。そして、同一事件の後訴(後で提起された訴え)制限については、適格消費者団体間で相互に連携協力し、情報を共有し、事業者との間でなれ合いの和解にならないように事前の通知・報告を義務づけています。
この点については、公明党の強い主張によって、団体間の情報共有や連携協力を進める体制として電子掲示板(共通サイト)が整備されます。
さらに、事業者と通謀して不利な和解をした場合には、前訴の団体の認定を取り消し、後訴を認める例外措置も設けられ、関係者からも高く評価されています。
公明党は、これまでも消費者保護を一貫して進めてきました。党内に消費者問題対策プロジェクトチームを設置(現在は党消費者問題対策委)し、消費者契約法の成立を推進。マニフェストにも、06年をメドに「消費者団体訴訟制度」の法制化を明記しており、今国会で必ず実現し、国民の皆さまとの約束を果たしてまいります。