仮設特養の整備容認
厚労省通知、国庫補助は最大8割。公明が提案
厚生労働省はこのほど、東日本大震災で大きな被害を受けた特別養護老人ホームや老人保健施設などを仮設施設として整備することを認め、国庫補助金を交付することを関係自治体に通知した。
通知では、応急仮設施設として特養などを整備する場合、入居者の安全を確保する観点から平屋建てに限定。延べ床面積が275平方メートル以上の施設には、スプリンクラーの設置を義務付けているが、設置も補助の対象としている。職員配置や居室面積は通常の基準とする一方、廊下の幅などは自治体の判断で緩和できるとした。
費用は今年度第1次補正予算に計上した災害復旧費563億円を充てる。また特養などを復旧させる場合、通常の災害では国庫補助率は一律5割だが、今回の対象地域(21都道県)に限り最大8割まで引き上げる。
厚労省によると震災で特に被害が大きかった岩手、宮城、福島の3県で全半壊した介護施設は52カ所。1850人余りの入所者は、被害がなかった施設に移ったが、定員超えの状態となり、生活環境の悪化が懸念されている。
こうした事態を重くみた公明党は、6月1日の衆院厚労委員会で坂口力副代表が仮設介護施設の整備を提案。同17日の参院震災復興特別委員会で西田実仁氏も、地域ケアとコミュニティーを維持する上でも仮設特養は必要だと主張し、防災上の観点から仮設施設の建設に難色を示す細川律夫厚労相に、決断を迫っていた。
<公明新聞2011年8月18日付>