生活福祉資金の拡充――学費滞納分が貸付対象に
高校生の“卒業危機”打開へ、西田氏の国会質問が後押し
公明党の西田実仁参院議員の国会質問を受け、文部科学省と厚生労働省はこのほど、生活福祉資金(教育支援資金)について、高校生の授業料滞納分に対する貸し付けを認める通知を出した。
生活福祉資金は、低所得者や障がい者、高齢者世帯の生活支援を行うための貸付制度。このうち教育支援資金は、低所得者世帯を対象に高校や大学、高等専門学校の入学金や就学費用の貸し付けを無利子で行う。返済は20年後まで。申請窓口は市町村社会福祉協議会などが担う。
今回の通知により、授業料滞納にやむを得ない理由があるなどの条件を満たせば、3月末まで授業料滞納分の貸付申請ができる。
同様の措置は昨年2、3月にも実施されたが、昨年4月から高校授業料の無償化が始まり、政府は継続を考えていなかった。
昨年2、3月の授業料滞納分への貸し付けは、1033件で金額は2億5576億円。私立高校に通う生徒の中退率減少などに大きな効果を発揮したが、不況による親の収入減で授業料が払えず、卒業が難しくなる“卒業クライシス(危機)”に直面している生徒は依然、少なくない。
西田氏は昨年10月の国会質問で、こうした高校生の苦境を訴え、支援を講じる必要性を強調。「今年度も同様の措置をとる予定はあるのか」と迫った。
これに対し藤村修厚労副大臣(当時)は「実情を踏まえつつ、必要な対応を検討していく」と答弁していた。
<公明新聞2011年3月4日付>