ガス瞬間湯沸かし器による一酸化炭素中毒事故や、家庭用シュレッダーの指切断事故などを受け、メーカーに重大な製品事故の報告を義務付ける改正消費生活用製品安全法(消安法)が11月29日、参院本会議で可決、成立しました。公明党は消費者保護の視点から、多発する製品事故を重く受け止め、党経済産業部会などを通じて改善策を検討。安全予防策として実効性のある法制化を主張、推進してきました。
「パロマ事件」がきっかけ
今年(2006年)7月に判明したパロマ工業製のガス瞬間湯沸かし器による一酸化炭素中毒事故は、昨年(2005年)までの20年間に28件発生し、21人の人命が失われたが、メーカーから経済産業省への報告はわずかに2件だけで、実態把握など行政による対応の遅れが指摘された。
このため、今回の改正では、消費者の安全確保を第一に、事故の発生と被害の拡大防止へ、重大製品事故の報告義務や、消費者への迅速な情報提供を条文に明記した。
報告が義務付けられる重大製品事故とは、自殺や明らかな本人の過失を除いた、死亡、身体欠損、一酸化中毒、火災など人命や身体にかかわる製品事故で、生活用製品全般が対象(自動車、医薬品など他の法律で安全規制が行われている製品を除く)となる。
経産省は事故発生後、報告された事故内容をホームページ上に掲載。製品の種類や、けがの程度などを公表して、消費者へ注意を促す。被害拡大の恐れがあると判断した場合は、具体的な製品名や型式、再発防止策なども公表する。
メーカーが怠れば罰則も
また、今回新たに罰則を設け、報告を怠ったメーカーに国が体制整備命令を出し、これに従わない場合は、懲役1年以下または100万円以下の罰金が科せられる。
さらに改正にあたって、小売や修理、販売事業者などに対しても、メーカーへの事故情報の通知を責務として規定。欠陥製品の回収など被害の拡大防止への協力も定めている。政府は来年(2007年)4月施行をめざし、政令、省令の詰めに入るとともに、対象業者49万社への周知徹底に取りかかる。
公明党は太田昭宏代表が10月3日の衆院本会議で生活用製品全般の安全対策について問題を提起、安倍晋三首相は事故再発防止に向けて改正案提示の方針を示した。さらに、10月12日に甘利明経産相に対し、関係省庁などによる情報共有・収集体制の構築や、消費者への迅速な事故情報の提供などを要望。国会審議を通じて同法の円滑・有効な施行を訴えてきた。
<公明新聞2006年12月6日付から>