「横田空域」9月に一部返還。国交省 民間機の飛行経路を改編

地球に優しい“空の旅”に
 横田空域の一部返還で地球にやさしい“空の旅”が実現――。

 在日米軍横田基地(東京都)が管理する「横田空域」の一部が9月25日に返還されるのに伴い、国土交通省は羽田空港から西方面に出発する民間航空機の飛行経路を改編する。これにより、飛行時間が約2―5分短縮されるほか、コスト削減や環境改善の効果が見込まれる。

 「横田空域」は1都8県(東京都、栃木、群馬、埼玉、神奈川、新潟、山梨、長野、静岡の各県)にまたがる、地上から最大高度7000メートルに及ぶ広大な領域。日本の民間機が同空域を通過する場合、米軍に事前申請が求められるなどの制約があるため、羽田発の多くの便が同空域を避けて遠回りする非効率な飛行を余儀なくされてきた。

 日米両政府は2006年10月、日米安全保障協議委員会発表の最終報告(同5月)に基づき、同空域西側の一部を今年9月までに返還することで合意。これにより羽田空港から西に向かう飛行便が現在より低い高度で飛行できる見通しとなった。

 今回の一部返還に伴い、国交省は北陸や九州、大阪、四国、沖縄、ソウル、上海などに向かう飛行便の飛行経路を改編。同省の試算によると、改編で飛行時間が短縮されたことで、航空機の燃料コストなどを考慮した経済効果が年間約98億円、環境改善効果として約8万1000トンの二酸化炭素排出量の削減が見込まれている。

 横田空域の返還については、公明党の草川昭三副代表が2005年1月の参院本会議の代表質問で、民間機の飛行経路短縮と利用者の利便性向上のため、在日米軍基地の管轄権をめぐる日米間協議の中に、同空域の問題を協議項目に盛り込むよう訴えていた。

 都議会公明党も一貫して管制空域の返還を主張。石原慎太郎知事に対して国に働き掛けるよう強く求めていた。




(2008年7月20日付 公明新聞)